『銀河の略奪者 -3D戦艦が宇宙を征服する-』は広大な銀河宇宙を舞台にしたリアルタイムバトルシミュレーション作品で、3Dモデルの宇宙艦隊を指揮し、敵艦隊を撃滅していくといった内容となっている。
公式ではSFストラテジーゲームとカテゴライズされており、宇宙戦艦を個別にカスタマイズしていくことや、戦術やプレイヤーの趣味に合わせた艦隊編成などを自由に行うこともできる。
美麗な3Dグラフィックで描かれた艦隊が、自分の指揮によってリアルタイムに動いていく様は、なかなか気持ちが好い。思う存分、提督気分を味わうことができるだろう。
ストーリー
細かなストーリーなど用意されおらず、プレイヤーの置かれている状況や立場すらいまいちよくわからないが、それは洋ゲーではよくあること。あまり気にしすぎては負けである。
とにかくプレイヤーは宇宙艦隊を指揮する提督、あるいは司令官と呼べる存在であり、敵は銀河を支配する帝国軍ということだけはよくわかる。いわゆるスペースオペラ……スターウォーズのような世界観といえば分かり易いだろう。
各エリアでは様々な指令が出されるので、それを一応のストーリーとして受け取り、自己脳内で独自の物語を展開していく方が面白いかもしれない。TRPG好きなどは余計に楽しめることだろう。
ゲームシステム
『銀河の略奪者 -3D戦艦が宇宙を征服する-』ではまずは宙域(ステージ)を選択。惑星や施設を順々に攻略していく形となる。
選択すると、その宙域にどんな敵が出現するのか表示されるので、それに合わせて自分たちの艦をカスタマイズしたり、編成したりして、どのように艦隊運動を行うかを充分にシミュレートしておこう。ステージ毎にそれぞれ目標目的が設定されているので、それを確認しておくことも重要だ。
バトルはリアルタイムで進行するので、考えなしに開始してしまうとすぐに乱戦状態になり、数や艦の性能が上の敵には勝つのが難しくなってしまう。特に「救援」などのミッションでは、敵と戦うことばかりに熱中してしまい、味方艦を倒されてしまいミッション失敗となってしまうこともある。
戦場は広大で、味方艦が画面外でも戦っていたりもするので、戦況の把握などがちょっと難しく、慣れるまでに時間がかかるかも。ただ慣れてくると、とてもリアルな戦場の雰囲気と捉えることができて、俄然ゲームが楽しくなってくる。
まずはスワイプなどでカメラを拡大したり向きを変えたりすることを覚えよう。その次は戦艦をタップして、動かしたい方向へとスワイプするという艦隊運動を試してみよう。
艦は回頭に時間を要したり、弧を描くように曲がっていったりと、リアルな動きをする。そして敵も同じように常に動いているので、この感覚を掴むにも多少の練習が必要となるだろう。
また自艦をタップすると画面下にアイコンが表示される。これが艦に積まれた武装となっており、タップすると攻撃をしてくれる。
艦には主砲のレーザー砲や、ミサイル兵器など、様々な兵装があり、それは自由に設定できるようになっている。
高速移動に特化した艦や、火力に特化した艦など、自分の趣味やステージに合わせて自由に艦をカスタマイズできるのが本作の魅力の1つ。ミサイル艦なんて特殊な艦を作り出すことだって可能だ。
ステージを進めたり、クエスト報酬を消費したりすることで、新しい艦を手に入れることもできる。
がんばって資金を貯めて、一気に強力な艦を購入したり、とくかく艦数を増やして戦術の幅を広げたりするなど、それもプレイヤーの自由だ。
様々な楽しみ方、様々な攻略法のあるゲームである。
総合評価
グラフィック・BGM
『銀河の略奪者 -3D戦艦が宇宙を征服する-』のグラフィックはかなりの高レベル。3Dモデルの宇宙戦艦の作り込みは実に素晴らしく、カスタマイズの種類とその反映ぶりも細かいので、ついついパーツ集めや改造に熱中してしまうほど。作り上げた艦には愛着も沸く。
さらにバトル画面の背景となる宇宙空間の描写はまたとにかくクオリティが高く、うっとりと見入ってしまうほど美しい。
レーザーやミサイルでの攻撃、そしてその攻撃によって爆発四散する宇宙戦艦のエフェクトも見事なもので、スマートフォンの小さな画面とは思えないほどの迫力がある。
SF好き、戦艦好きなどにはたまらない作品といえるだろう。
感想・評価
上記のような高レベルのグラフィックや、ガッチリと作り込まれたスペースオペラ世界の雰囲気などが印象的な作品で、SF好きには間違いなくオススメできるゲームといえるだろう。
また複数の艦を同時に動かしていく戦術性の高いゲーム内容は、リアルタイムシミュレーションバトルを好むプレイヤーなど、骨太なゲーマーに最適。
敵も強く、ステージが進むほど力押しができなくなるなど、難易度は高めに設定されており、本格的な戦術ゲームを望む者にも適している。
ただそれだけに、こうしたジャンルのゲームに慣れていない者や、簡単操作のシンプルゲームを求めている者には適さないゲームともいえる。どちらかといえば、ヘビーユーザー向けの作品だろう。