本作は、第二次世界大戦を題材としたタワーディフェンスゲーム+カードゲームで、プレイヤーはユニットや兵器のカードを集め、デッキを組み、リアルタイムのバトルに挑むという内容になっている。
時間経過で蓄積するコストに応じて、手札からドラック&ドロップで配置すれば、あとはユニットがオートで、その役割に応じたアクションをとってくれる。
ユニットの種類は豊富で、敵ユニットを攻撃するものや、防衛タワーを積極的に狙うものや、拠点目指して強襲をかけるものなどがあり、プレイヤーの好きなように戦略を練っていくことが可能だ。
またカードには、ユニットの他にも、機銃掃射や爆撃など、サポート的なものも用意されている。コストの状況に合わせた臨機応変な対応が必要になるという、戦術性も高いゲームである。
ストーリー
対人戦がメインコンテンツということもあり、ストーリーは特に用意されていない。
ただ実際の戦場が舞台となっており、ミリタリ好きなどは楽しむことができるのかも。
ユニットは育成していけるので、RPG的な楽しみ方も可能だ。
そしてユニット以外にも、大将というデッキのリーダーとして置ける強烈な個性を持ったキャラクターが存在し、カードゲームとしての要素を強めている。
ゲームシステム
コンテンツ数は少なく、ひたすらバトルを繰り返していくのが基本的なゲーム内容となる。
勝利報酬や時間経過で開けられるボックスで、カードを入手したり、アップグレードしたりして、デッキを強化していこう。
バトル以外には同盟やチャットなどの機能がついている。日本人が集まるローカルチャットもあるので、攻略に詰まった時や仲間を探したい時は覗いてみよう。
バトルの内容は前述の通り。1VS1で、相手の拠点を先に破壊できた方が勝ちとなる。
なお、カードを出すとき、画面が明るくなる場所が配置できる場所となっている。敵の防衛タワーなどを崩すと、こちらの戦線が押し上がっていくという形になるので、積極的にタワーを攻略していくのも効果的な戦術となるのである。
カードはボックスからランダムで排出される。
兵士や車両、援護に火力支援など、多種多様なカードがあり、同じカードを入手するとアップグレードしていくことができる。
バトルフィールドは、勝利を重ねるほどに新しく解放されていく。
それぞれ異なった地形や障害物で構成されており、勝利報酬で吐き出すカードも違うので、欲しいカードのステージを重点的に繰り返して遊んでいく方がいいかも。
グラフィックや音楽
グラフィックやサウンドなど、全体的にクオリティはなかなか高レベルなもの。とりわけユニット1つ1つの動きが細かく丁寧に描かれている様は、実に見応えがある。
それでいて動きが軽快なのも良い。とにかくスピーディーに1ゲームが終わるので、ストレスを感じることもなく、ただただ爽快感を味わうことができるようになっている。
キャラクターデザインなどは、個性が強いというか、アクが濃いというか、日本人にとってはいささか受け入れ難さがあるように思える。海外製のゲームやアニメなどに慣れている人ならば、問題なく受け入れられるだろうが。
総合評価
さくさくテンポよく遊べるゲームなので、空き時間や休憩などでのプレイにぴったりのゲームである。
また、簡単操作でありながら、戦術性も戦略性も高いゲーム性があり、確かな手応えを感じられる作品でもある。
ただ、残念ながらちょっとゲームバランスが悪く、強いカードを手に入れることができたら力押しでも何とかなってしまうこともあるのが残念。
しかもその強力なカードが「原爆」というのが、日本人としてはどうしても複雑な気持ちになってしまい、心の底から楽しめなくなってしまう。
それでも基本的にはとてもよくできたゲームであると思うので、これはゲームであるとしっかり割り切れる人には、オススメできる作品といえるだろう。