本作は巨人族「タイタン」の兵士と、多数の軍勢を指揮して、祖国解放のために戦っていくといったストラテジーゲームだ。
国造りの箱庭シミュレーションパートと、リアルタイムで進行する戦争シミュレーションパートを繰り返していくのが主な内容。
国造りのパートはもはやそれほど目新しくないが、戦争パートは最大7000人もの兵士が入り乱れる大迫力の戦場で、無料のスマートフォン向けゲームとはとても思えないほどの完成度。作り込まれたフル3Dのゲーム画面は必見である。
屈強な巨人を無双させたり、上手く魔法を使って敵集団ごと吹き飛ばしたり、巧みな戦術指揮によって戦力差を覆したりと、プレイヤーの腕に左右されるというきわめて柔軟性の高いゲーム内容で、かなりの歯応えと達成感のある戦闘を楽しむことができるだろう。
ストーリー
舞台となるのは西洋神話風のファンタジー世界。巨人と人間が浮島で共存する世界ということで、ギリシア神話や北欧神話などが好きな人にとってはたまらないものがあるだろう。
主人公(プレイヤー)は「アルマランド」という邪悪の軍勢によって蹂躙された祖国の土地を奪還するため、巨人族と力を合わせ軍隊を組織し、敵軍と戦っていくのであった。
公式のアプリ紹介
モバイル最高のグラフィック – 未だかつて見たことのないゲーム!
歴史的な戦闘で、巨大なタイタンや幾千もの戦士たちと戦う – すべてあなたのコントロールで。
敵の土地を獲得して軍隊を拡張し、戦いに挑め。Dawn of Titansでは、天下を目指すのみ。さもなくば、去るがいい!
友達に参加して無料でプレイしよう!モバイル史上最も壮大なアクション・ストラテジーゲーム!
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主な特徴:
• コンソール機レベルのグラフィック
o 美しい3Dの空想世界に自分の王国を築き、敵と戦え。
• 巨大なタイタンを以て支配する
o 巨大な戦士に強力な装備を施し、抒情詩あふれるPvPの戦いへと導け。
• リアルタイムな戦闘コントロール
o 自分自身が直接操作できる何千もの兵士たちと共に戦場へ赴け。
• ノンストップのイベントとキャンペーン
o デイリークエストやユニークなキャンペーン、同盟イベントは必ずチェック!
• 圧倒的な同盟を鍛錬
o 友達と共同でリアルタイムMMOチャットで戦略を練り、他の王国を支配しよう。
• 究極の王国を建設
o 大勢と戦い、土地を奪ってワールドランクを上げよう。
ゲームシステム
浮島の1つにあるプレイヤーの王国は、自由に開拓し、施設を建て、アップグレードしていくことができる。
施設の効果によって、資源を獲得できたり、部隊を補充したり強化したりできるので、戦闘に勝利するためにも積極的に国を豊かにしていく必要がある。
プレイヤーレベルが上がれば、様々な新施設がアンロックされていくぞ。
ゲームモードは主に物語を進行させていくキャンペーンモードと、他プレイヤーの島に戦争を仕掛けて資源を略奪する対人戦モードが用意されている。
自分が攻撃できるということは相手も攻撃してくるということでもある。そのため、防衛用のタイタンを設置しておく必要がある。
同盟というギルドシステムもあり、仲間たちと共にリーグ戦を勝ち上がっていくモードも楽しむことができる。
リアルタイムで進行していく戦闘場面は圧巻。しかもそれをただ見ているだけということはなく、本作では巨人や部隊ごとに細かい指示を与えることができ、かなりの自由度の高さがある。
プレイヤーには、戦況や状況、位置、ユニットの相性などを見極め、臨機応変に対処していくことが求められる。
キャンペーンを進めていくと、メインシナリオも進行する。合間にアドベンチャーパートが挿し込まれ、重厚な神話の世界を堪能することができるだろう。
なお強力なタイタンはガチャで入手することができる。またタイタンは合成強化することもでき、育成要素もある。
グラフィックやBGM
グラフィックは現時点でスマートフォン向けゲームの最高峰ではないかとも思えるほど美麗なもの。
もはやコンシューマーゲームと見分けがつかない。フル3Dの戦場がリアルタイムに変化していき、その中で自由自在にユニットを動かし、大規模戦闘を体感できるというのは、圧巻という他ない。またそれでいて、動作が重くないというのもたいへん素晴らしい。
そうして軽快に進行していく戦場には、効果音やエフェクトで巧みに重厚感が演出されており、爽快感も抜群。とりわけ巨人が暴れ狂い何百人もの軍勢を一撃で薙ぎ払う様は無双ゲーム的な快感も味わうことができる。
音楽は洋ゲーに多い「ハリウッド的な音楽」で、いささか聴き慣れしすぎてしまった感があるが、世界観にはぴったり合っている。
総合評価
とにかくクオリティも完成度も高く、ぜひプレイしていただきたいと声を大にしていえる作品。
シミュレーションゲームとしての歯応えも充分にあり、眺めるだけやタップするだけのゲーム内容にはウンザリのヘビーユーザーにとっては、待ってましたの作品ともいえるだろう。
ただそれだけに、リアルタイムの戦場を忙しなく操作し続けつつ、好機を逃さずに反応できる判断力と、敵の二手三手先を読む思考力が必要となるため、簡単操作とゆるいゲームレベルでこそ楽しめるというライトユーザーな方々には向いていないといわざるをえない。
可愛さなど微塵もないゲームデザインやキャラクターデザインも、プレイする人を選んでしまう要因になっているのかも。
全体的に、日本人にはちょっとついていき難いところは確かにある。ローカライズに惜しいところもあり、誤訳や翻訳不足などといった箇所もチラホラ。
そういった点から考えると、やはり洋ゲーなどに慣れたヘビーユーザーにこそオススメできる作品だ。