コーエーテクモゲームスより配信されている本作は、同社の大人気シリーズ「Winning Post」の最新作であり、スマートフォンでも臨場感溢れるレースを楽しめるように作られている。
シリーズで培われた本格競馬シミュレーションゲームとしての面白さも勿論あり、配合理論を駆使して最強の馬を育てていける。さらにそうして作り出した「俺の最強馬」を、他プレイヤーの競走馬とオンライン対戦することも可能。最大18人参加できるリアルタイムの大競争は、かなり熱い!
ストーリー
スポーツシミュレーションゲームらしく、ストーリーというものは特に用意されていない。プレイヤーは馬主となって競走馬を育成し、とにかく最強を目指していくのだ。
歴代の名馬を現役馬として使えるところや、実在の騎手が実名で登場しているところなど、競馬ファンにとっては最高に嬉しいゲームといえるかも。
また、やたらと可愛い秘書の女の子があれこれと世話を焼いてくれたり、調教師が常にアドバイスをくれるなど、馬以外のキャラクターたちもなかなかに豊か。
公式による紹介
競馬シミュレーションゲーム「Winning Post」シリーズの最新作がついにスマホに登場!
『Winning Post スタリオン』は、オーナーブリーダーとなって最強馬の育成を目指す本格競馬ゲームです。
■スマホ最高峰のレースシーン!
スマホアプリとは思えない圧倒的な3Dグラフィック、スマホアプリ初の音声実況がレースの臨場感を最大限に盛り上げます。フルゲート18頭立ての競走馬が3Dの競馬場を駆け抜けるレースは迫力満点!
「凱旋門賞」や「ドバイワールドカップ」などの海外レース、大井競馬場などで行われるナイトレースにも対応し、かつてない興奮とリアリティにあふれたレース表現を実現しています。
■レース、競走馬、騎手、ファンファーレ、すべてがリアル!
最新のJRAレーシングカレンダーに対応したレースに出走すると、ディープインパクトなどの有名馬がライバルとして実名で登場!強力なライバルに勝つため、武豊騎手、M.デムーロ騎手など実在の一流騎手に騎乗を依頼することもできます。
さらに、関東・関西のリアルなファンファーレが購入可能!実際の競馬場で演奏されるファンファーレと同じ曲をゲーム内で聞くことができます。
■歴代の名馬たちとの激闘!
競走馬の育成は、1980年~現在までのいずれかの年代で行われます。育成する年代に合わせ、歴代の名馬たちがライバルとして次々に登場し、あなたの前に立ちはだかります!プレイによっては、これらの名馬を自分の所有馬として育成することもできます。
・1981年 皇帝「シンボリルドルフ」
・1985年 芦毛の怪物「オグリキャップ」
・1988年 四冠の帝王「トウカイテイオー」
・1991年 シャドーロールの五冠馬「ナリタブライアン」
・1996年 世紀末覇者「テイエムオペラオー」
・2002年 英雄「ディープインパクト」
・2004年 七冠の女傑「ウオッカ」
・2009年 七冠の貴婦人「ジェンティルドンナ」
・2013年 2016年ダービー馬「マカヒキ」
各年代でライバルを打ち破り、あなただけの新たなる競馬史を描きましょう!
■自分だけの競走馬を生産!
あなたが育成した競走馬は引退後、種牡馬・繁殖牝馬となり、「種付け」ができるようになります。ニックスや血脈活性などの配合理論を成立させて爆発力を高めれば、親よりも高い能力を持った競走馬が生産できます。
特定の組み合わせで種付けを行うと、史実馬が生産できることがあります。例えば、種牡馬「ディープインパクト」と繁殖牝馬「ウィキウィキ」で種付けを行うと「マカヒキ」が誕生することも!?
生産で血統を紡ぎ、三冠の達成、凱旋門賞の制覇などの夢を次世代に託しましょう!
■スマホ版では調教がパワーアップ!
『Winning Post スタリオン』では、従来の「Winning Post」シリーズから調教方法が大きく変化しました。使用する施設(芝/ダート/ウッドチップ/坂路)、強さ(馬なり/強め/一杯)、併せ馬(単走/併走)を選択して調教を行います。
調教によって馬体重、調子、成長期が変動するので、ベストコンディションで出走できるようにうまく調整するのがレースに勝利するコツです。
また、「オススメ」機能があるので、初心者でもかんたんに調教できます。
■全国のオーナーたちとオンラインで対戦!
あなたが育成した競走馬を登録し、全国のオーナーたちと対戦させることができます。1分ごとにリアルタイムで開催される対戦レースは盛り上がること間違いなし!
対戦に勝利して、全国ランキング1位を目指しましょう!
ゲームシステム
最強の競走馬を作り出すために、まずは幼駒を増やしていかなければならない。幼駒はショップで購入することもできるが、育成を終えた自分の馬や、ガチャで手に入れた往年の名馬による交配で生産した方が、より強い馬を作ることができるだろう。
クエスト報酬でガチャにも使える課金メダルを獲得することもできるので、秘書の案内などに従ってどんどんミッションをクリアしていこう。
調教はダートや芝、坂路にウッドチップといったコース選択から、馬なりに強めに一杯にと、度合いまで選ぶことができる。馬の調子や体重などが分かり易く表示されているので、レースに向けて計画的に調教していくことができるだろう。
やれることが多く、かなり専門的ではあるが、オススメボタンをタップすれば調教師が全て自動でメニューを選択してくれるので、競馬初心者でも気楽に安心して育成を楽しむことができるだろう。
もちろん出走させるレースも、プレイヤーが自由に選択することもできるし、オススメに従ってもいい。レースは全て実在のものなので、競馬ファンは憧れのレースや好きなレースを制覇にすることに拘ってもいいだろう。
レース選択後は、ジョッキーへの騎乗依頼となる。ジョッキーも実在の騎手が実名で登場していて、地方競馬の騎手までおさえているといった徹底ぶり。
そしていよいよレースが始まれば、おなじみ矢野吉彦アナウンサーによる実況付きの、迫力あるレースを楽しむことができる。
競走馬を走らせ続け、ステータス限界値に当たると、引退させることができる。引退には特別報酬が発生するだけでなく、その馬を種牡馬や繁殖馬として使い、新しい幼駒に能力を引き継がせていくことができる。
その時は秘書も眼鏡を外してドレス姿で祝福してくれるぞ。
眼鏡かけてる時の方が可愛いよね。
グラフィックやBGM
グラフィックのレベルはかなり高く、まさしく「本格」といえる重厚さと美しさを感じられるハイクオリティだ。
さらに競馬場やテレビで見ている時と同じように、レースには必ずリアルな実況が入る。それが3Dグラフィックと合わさって、とてつもない臨場感を生み出しているのであった。
馬以外の、調教師や生産者といった人たちのキャラクターデザインも魅力的。特に秘書の可愛さは大いに本作の魅力の1つとして語ることができるほど。
それがわかっているからか、秘書の衣装変更が自由であったり、期間限定でちょっと過激な衣装を着せることができたりと、サービス精神豊富。こっそり「眼鏡女子」好きにも推せるゲームでもあった。
総合評価
上記のように、とにかくグラフィックもサウンドもハイクオリティなので、良質のゲームとして高く評価することができる作品である。
ただそうした大容量故に、データ通信量が多すぎて、頻繁に通信が繰り返されてしまうのがネックとなっている。ロード待ちの時間が多いことと、さらに通信エラーが発生することも多く、ストレスを感じてしまう人も多いかもしれない。
しかしながら、膨大なデータ量を誇る一方で、配合や育成のアドバイスやサポートがしっかりとしていたり、あえてリアルさを排して「所有馬は歳をとらない」「生まれた幼駒をすぐに走らせることができる」などといったシステムにしたことで、競馬マニア以外のプレイヤーでもきちんと楽しめるように作られている点は大いに評価することができるだろう。
また本作の最も重要な部分となる「調教」についても、調教師によるアドバイスに全て従ってもいいし、自分なりの組み立てを行ってもいい、といった自由度の高さは、マニアから初心者まで取り込める間口の広さとなっている。
データ通信の点を除けば、間違いなく傑作といえる本格競馬シミュレーションゲームだ。