本作は、異世界における人間と悪魔の戦いを描いた、スマートフォン向け2DアクションRPGで、惜しまれつつもサービス終了となった前作の続編となっている。
続編に際し、バトル以外の要素やコンテンツが大幅にパワーアップされ、より豊富なゲーム性を持ち、よりアクティブに冒険を楽しめるようになった。
遊び易さも増し、2Dアクションという独自性の高いジャンル性もあってか、日本国内だけでなく、海外市場においても大いに注目されている作品だ。
ストーリー
舞台となるのは、人間と悪魔が長く争い続けている異世界、ミズガルド大陸。
プレイヤーは「プレシアン」「ストライダー」という2つの陣営から好きな方を選んで属し、騎士としてその地に次々と降りかかる災厄から人々を救済していくことになる。
メインストーリーやミッションの他にも対人戦がコンテンツとして設けられており、そこでは選ばなかった陣営の他プレイヤーが対戦相手となる。
ゲームシステム
メインでは王道のファンタジーストーリーが展開する一方で、数々のミッションやクエストにソロでも多人数でも好きなように挑める「寄り道」も多い。
MMORPG的な大ボリュームを持つ作品であるともいえるだろう。
合い間には立ち絵による会話劇などが挿し込まれる。その時も頻繁に他ユーザーの速報が送られてくるので、慣れない内はちょっとびっくりするかも。
ステージ攻略は2Dアクションバトルによるもので、操作はバーチャルパッドを使用して行う。スティックやボタン配置などは基本的によくあるゲームシステムと変わりない。
ゲージを溜めると「ソウルアーツカード」を発動させることができる。これはセットしたキャラクターカードの必殺技を繰り出せるというもの。状況に合わせて多種多様なアクションをとることが可能なのだ。
コンテンツ数は多く、やれること、やらなければならないことが山ほどある。
釣りや伐採など、バトル以外のコンテンツも豊富に用意されている。
ただこの圧倒的な情報量には、MMORPGなどを経験していないと面食らうこと間違いなし。
まずは設定をいじったりして、遊び易いように自分自身でカスタマイズしていこう。
ソウルアーツカードや装備品の付け替え、スキル強化によって、自キャラクターを育成していくことができる。
ナイトやマジシャンといったジョブは変更できるので、まずは好きなものや、自分のプレイスタイルに合ったものを育成していこう。
グラフィックや音楽
グラフィックは、懐かしのネオジオなどで見られたような繊細な2Dグラフィックが特徴的で、どのキャラクターも個性的で、豊かな動きを見せてくれる。2Dアクションゲームや格闘ゲーム好きにはたまらないものがあるといえるかも。
ただ今作「2」より、MMOの色もかなり濃くなっているため、ゲーム全体の情報量が圧倒的に増え、かなり画面がごちゃついてしまっているようにも感じられる。
総合評価
簡単操作で爽快感溢れるバトルと、マップ中をくまなく探索できる宝探し的な面白さが融合した、なかなかの良作である。
ソウルアーツカードによるアクションの多様化や、ステージ上の多種多様なギミックなど、スマートフォン向けゲームの良いところと、コンシューマーゲームの良いところの両方を追求し、巧みに掛け合わせているところは、たいへん挑戦的であり、野心的であり、大いに魅力を感じることができるだろう。
ただ上記にあるように、本作ではさらにそこへMMOの要素を多量に追加投入しており、ゲーム全体の姿を大きく変えてしまっている。
とりわけメニュー画面などがかなり複雑化していることもあって、シンプルなアクションゲーム性などを求めるユーザーや、前作こそちょうどいい塩梅であったと思うファンには、ちょっと厳しいところがあるといえるかもしれない。
また高難易度のダンジョンやコンテンツには、強力プレイが必要不可欠になってくるところも多く、フレンドやギルドなどのMMO的機能に馴染めていないと、長く遊び続けるのは難しい。
しかしながらそれは、MMORPG好きなどが大いに楽しめるというところでもある。とにかくマルチプレイの機能が充実しているので、やり応えは充分。多人数で高難易度のクエストをクリアできた時の達成感は、計り知れないものがあるといえるだろう。