『モバイルストライク(MobileStrike)』は、スマートフォン向けRPG「ゲーム・オブ・ウォー」などを提供するアメリカのゲーム会社「Machine Zone」より、全世界同時に提供されている本格ストラテジーゲームである。

製作と運営は新スタジオとして立ち上げられた「Epic War」によるもので、本作に特化した更新や新開発、プロモーション、ユーザーサポートなどを専門的に行っていくという、ゲーム大国アメリカらしい徹底ぶりだ。

その手厚いプロモーションとして、アーノルド・シュワルツネッガーを起用したＣＭなどは多くの人が目撃したことだろう。そしてシュワちゃんを見て「金掛けてるな」と感じたのではないだろうか。

その甲斐もありモバイルストライクの人気は順調に推移しており、ダウンロード数も1,000万を軽く超える人気ぶりを見せている。

リアルタイムで全世界のプレイヤーと共闘したり対決したりしながら、拠点となる自陣を強化し、最強の軍隊を作り上げ勝利を積み重ねよう。

ストーリー

ストーリー等は一切なく、いかにも洋ゲーというべきもので、プレイヤーはいきなり荒野のど真ん中に放り出され、基地を開発していくことを強いられる。

カワイイなんてものは一切ない、屈強な兵士たちと無骨な現代兵器に囲まれた硬派一直線な世界で、油田や鉱山を掘って資源を稼ぎ、兵士や兵器を揃えて軍備を整え、他プレイヤーの基地を攻撃してさらなる資源を奪い取る。これがこのゲームの全てである。

ゲームシステム

『モバイルストライク(MobileStrike)』は、いきなり荒野に放り出されて何の説明もなく基地作りをさせられることになるわけだが、とりあえずは綺麗なお顔の（でもちょっと怖そうな）おねーさんが丁寧にチュートリアルを進めてくれるので、まずは指示に従って基地を建設しながらゲーム内容を少しずつ覚えていこう。

基本的には、自分の拠点（基地）にガンガン施設を建築して、その施設をアップグレードしていって、資源を溜めて、兵士を育成して、兵器を開発して、準備ができたらその軍事力を使って他プレイヤーの基地を攻撃して、資源をたらふく分捕る、という流れになっている。

施設の建設やアップグレード、兵器の開発や各種研究には、資材の他に時間を要する。この時間は無料のスピードアップサービスや、同盟の仲間たちからの支援、そして課金によるブーストで、短縮することができる。
 

基地の外は広大な戦場マップとなっており、いつでもどこでも侵攻することができる。

戦闘は派遣する軍を編成すれば、あとは自動で行ってくれる。重要なのは戦闘前の偵察などといった戦略的作業で、そこにかえってリアル感がある。
 

無事に勝利すれば資源や資金を強奪し、自陣のさらなる発展に使うことができる。

もちろん他プレイヤーも同じようにこちらにいつでもどこでも戦争を仕掛けてくるので、攻撃だけでなく防衛の施設強化や準備をしておく必要がある。
 

基地には様々なコンテンツやサービスが用意されていて、あの手この手でボーナスやアイテムを手に入れることができる。

やることが山積みで、ついつい止め時を忘れてしまうくらいの濃密さがこのゲームにはあるのだ。
 

グラフィックやBGMなど

武骨さと硬派さに偏った渋いキャラクターデザインには「アメリカ！」というものを感じる。ミリタリ好きやカッコイイもの好きな人にはぴったりくる世界だろう。一方で、可愛さや癒しのあるキャラクターを求める人には厳しいものがあるが、そもそもそういう趣味の人間が手を出すゲームではないか……。

グラフィックのクオリティはさすが洋ゲーといえる高度さがあり、ゲームを進めていく内にどんどん施設が豊かになると、画面がにぎやかになって、様々な人々が生活している様も見ることができ、かなりの充実感と達成感を覚えることができるだろう。

プレイヤーの口コミ

じっくりプレイして基地などを強化する事に喜びを感じる人は高評価。ただしCMを見て想像していたものとかけ離れていたという事で低評価を下している人もかなりの人数存在します。

これと同じような意見が多く見受けられました。やはりあのド派手なCMを見てインストールしたという方は、イメージとかなりかけ離れてしまってたんでしょうね。

これらの口コミからも分かる通り、モバストを楽しむためには同盟に入ることが最重要という事のようだ。

プレイヤーは特に社会人の方が多いように感じるので、社会人の方でストラテジーが好きだという方は一度ダウンロードしてみる価値はあるだろう。

総合評価

とにかくストラテジーゲームとしての完成度はものすごく高いので、このタイプのゲームが好きな人や、内政実績をコツコツ積み上げて箱庭を育成していく作業が好物な人なら、寝食を忘れてハマり込んでしまうくらいの作品となることだろう。

ただそのやり込み度の高さと、ゲーム性のストイックさは、スマートフォンで手軽に気楽に遊びたいというライトユーザーには向かない。たくさんの選択肢と作業は忙しないと感じるだろうし、単純操作でありながらかなり高度な戦略性を求められるシステムは困難さを覚えてしまうかもしれない。

本格ゲームだけに人は選んでしまう。しかしだからこそヘビーユーザーにとっては最高のゲームとなる。いかにもアメリカ製というか、日本ではなかなか作ることのできないタイプの作品であるように思う。