アメリカのアニメーション制作会社「イルミネーション・エンターテインメント」が制作した3DCGコメディ映画「怪盗グルーシリーズ(原題:Despicable)」で、とりわけ人気を博した、かわいくておもしろおかしいキャラクター「ミニオン」は、スピンオフ映画が作られるだけでなく、こうしてスマートフォン向けゲームとして作られるほど愛され続けている。
このゲームのジャンルは、ゴール地点を目指して幾多もの障害物を乗り越えながら進んでいくランニングゲーム。超簡単操作と分かり易さ、そして軽快なテンポで、小さなお子様でも楽しく遊べる作品として作り込まれている。
映画のCGと同じレベルではないかと思うほどの超美麗なグラフィックは必見。まるで映画空間そのものを操作しているかのような、ダイナミックな演出もたくさん盛り込まれており、単純なランゲームやキャラクターゲームとして片づけることができないほどのクオリティである。
ストーリー
ステージは映画のシナリオをなぞったような作りになっている。序盤はシリーズ第1作「怪盗グルーと月泥棒」を題材としているようだ。
ミニオンは人語を発することはないが、そのパントマイムからだいたいのことは読み取ることができる。ムービーシーンでは字幕も付き、ますます映画本編を観ているような気分に浸れるだろう。
ケビンやスチュアートなど、お馴染みのミニオンが続々と登場。ミニオンファンにはたまらない作品となっている。
公式の説明
栄えある賞にも輝いた大人気ランニングゲーム『怪盗グルーのミニオンラッシュ』で、ミニオン達と一緒に走りまくろう!
ジャンプしたり障害物をよけたり、はたまたその下をくぐったり!さらにコース上のミニオンを倒したりしながら、イジワルアクション満載のステージをできるだけ速く駆け抜けよう!
走りながらバナナを集め、スリル満点のスペシャルミッションをプレイしてスコアをアップ!奇想天外なミニオンズワールドをエンジョイしよう!
映画「怪盗グルー」シリーズの公式ゲーム!
• デイブ、カール、ジェリーになって大爆走!
• 「サーファー」、「ディスコ」など、50種を超えるユニークなコスチューム
• 映画の楽しい世界観をそのまま再現した各コース
• 「フラッフィーユニコーン」や「グルーのロケット」に飛び乗り、ミニオンをパワーアップ!
• スペシャルミッションに挑み、アップデートごとに追加される新しいミニゲームやコスチュームをチェック!
ゲームシステム
3つのラインに分かれたコースを、ミニオンはオートで全力疾走している。
プレイヤーは画面をスワイプさせて、障害物を避けたり、飛び越えさせたりしていく。基本的な操作はそれだけ。きわめて簡単だ。
だが時には、携帯端末を傾けて方向を修正したりと、ダイナミックな演出に合わせての操作を求められることもある。カメラアングルが変わったり、スローモーションになったりと、画面はかなりアクティブだ。
ステージ数は多く、やり応え抜群。ステージごとにも個別のミッションが設けられていたりと、やり込み度もかなりある。
ただ走るだけでなく、ボスキャラクターも出現する。その際はカメラアングルがまた変化し、照準を合わせての攻撃など、迫力ある戦闘アクションもできるようになる。
メニュー画面では、ミニオンをタップして反応を楽しんだり、ショップで買い物したりすることができる。
表示されたキャラクターによって様々なアクションが見れるので、ファンには嬉しい体験となるだろう。
ショップでのお買い物はアイテムやコスチュームなどのアンロックとなる。その種類はかなり多く、コレクション要素も強い作品といえるだろう。
アイテムをアンロックすると、コース上に設置されるようになる。無敵状態でぶっ飛ぶことができる「グルーのロケット」や、コース上のバナナを全て吸い込んでくれる「バナナバキューム」や、ボーナスステージにワープさせてくれる「フラッフィーユニコーン」など、ステージ攻略が一気に爽快感溢れるものになるので、積極的に解放していこう。
BGM・グラフィック
グラフィックは超美麗のひと言。またそれを盛り立てる躍動感あふれる演出の数々がまた実に素晴らしい。さらに超簡単操作の中にも、携帯端末を傾けるなどといったアクションがあることで、作品世界への没入感というか、映画世界そのものを操作しているかのような、ダイナミックな感覚を得ることもできるだろう。
またそれらは絶妙なバランスで設計されており、とにかく画面が見易く、分かり易く、遊び易い。老若男女問わず、誰でも楽しくプレイできるはずだ。
総合評価
キャラクターゲームというものには、どこかしら手抜き感というか、まぁだいたいこんなもんでいいだろうみたいな投げやり感があることが多いのであるが、本作は少しもそんな様子はなく、1つのランゲームとして、非常に真摯に、丁寧に作り込まれている。
前述にあるような、遊び易さが追求された完成度の高さなどがその証拠。またミッションの設定やコレクション要素の充実など、決してライトユーザーのみに向けられた内容ではないこともよくわかる。
映画のファン、キャラクターのファンだけでなく、多くのユーザーに触れてみてほしいといえる作品だ。