ロード オブ ダイスは、2017年5月3日にサービス終了となった「エラキス2」の新バージョンで、タイトルは変われど、シリーズの基本的システムをそのまま活かしたものとなっている。
ゲーム内容も、ボードゲーム風のフィールドを使用した「すごろくRPG」方式が採用されており、プレイヤーは手持ちのカードを出し、そこに書かれている移動力の数だけマスを進み、制限ターン以内にボスモンスターを撃破し、ゴール地点までたどり着くことで、クエストクリアとなる。
ユニットごとの特性を活かした攻略が可能で、単なるすごろくになっていないので、なかなか新鮮味のある作品となっている。
操作は簡単で、難易度も適度なものなので、広い層のユーザーにオススメできるだろう。
ストーリー
物語の舞台となるのは、剣と魔法の存在する王道ファンタジー的世界。
平和を維持するために生贄として捧げられ、「永遠の塔」と呼ばれる場所に2000年もの長き時を幽閉されている少女「グレイル」と、その少女を憐れんで助け出そうとするプリドン王国の王女「レイチェル」……そしてそれを許さない者たち。
様々な思惑と、世界の謎が入り乱れる中、プレイヤー率いる騎士団「ブレイカー」は、はたしてどのような選択をとっていくのだろうか。
ゲームシステム
ゲーム開始前のデータダウンロード中には、ゲーム内容を解説してくれる可愛らしいタッチの漫画を読むことができる。
操作方法やルールなどはとても簡単なものなので、この漫画だけで理解できたのであれば、チュートリアルはスキップすることも可能。もちろんその際も、チュートリアル達成報酬はちゃんと獲得できるようになっている。
ボスモンスター以外はスルーすることもできるというのが特色といえる作品。
だが同じマスに止まってしまうと、ダイスバトルとなる。その時はダイスを振って、出た目の合計が敵より多くないと攻撃することはできない。
チャージポイントやマスタースキルといった独特の要素を効果的に使用していくことが、攻略の鍵となるだろう。
ステージ数やコンテンツ数は豊富で、アリーナやリーグ戦などの対人戦や、他プレイヤーと協力してのレイドボス戦など、数多くのゲームモードで遊ぶことができる。
曜日ダンジョンなども用意されているので、目的に合ったステージに挑んでいこう。
メインストーリーでもあるクエスト「永遠の塔」では、ステージの前後にアドベンチャーパートが挿し込まれることもある。
ステージ挑戦には、時間経過で回復する「鍵」が必要。いわゆるスタミナ制が設定されている。
グラフィックや音楽
グラフィックのクオリティはたいへん高い。敵味方全てのキャラクターや背景が実に美しく、常に冒険を彩ってくれる。
演出面も優れており、すごろくの軽快なテンポを活かしたバトルでありながら、なかなかに迫力のあるものとなっている。特に高レアユニットはアニメーションで豊かに動き、ド派手なバトルアクションを見せてくれるのがまた強い魅力だ。
また掛け合いの会話劇によるストーリーテキストは大ボリュームで、読み応えのあるものとなっている。個別シナリオも含めると、ライトノベルを読むような満足感が味わえるかも。
総合評価
ボードゲーム的フィールドと画面構成、そしてすごろくの軽妙な面白さを活かした佳作。テンポが良く、操作も難易度も優しいので、小さな子どもでも遊ぶことができるだろう。
リニューアル化で最も変更されたのは育成面。強化や進化などのパワーアップが何段階もあり、低レアのキャラクターでもしっかりと育て上げることが可能となっている。
見た目や基本的システムこそ、よくあるボードゲーム系RPGと特に変わらないものに思えるが、実際にプレイしてみると、距離やフィールド設定を巧みに利用したバトルは面白味があり、手応えも感じられる。
とにかく気楽に楽しめるお手軽さがある作品なので、ライトゲーマーを中心にオススメできるといえるだろう。ちょっとした息抜きやサブゲームなどにも適している。