Netmarbleより配信されている本作は、リアルストラテジーゲームにMMORPGの要素を付け加えた作品で、プレイヤーはファンタジー世界の領主となり、領地の発展と「次元戦」と呼ばれるバトルを繰り返し、国力を高めて領地拡大を目指していくことになる。
全世界のプレイヤーと競い合えるという対人戦要素が主であるが、そこにクエストを受注してクリアしたり、キャラクターを自由に育成していくことができたりと、脇道が多く、プレイヤーそれぞれで色々な楽しみ方ができるというのが、本作最大の魅力であるように思える。
ストーリー
ストラテジーゲームには珍しく、きちんとしたストーリーがあり、ステージ攻略式のストーリーモードや、タウンモードというMMORPG的ゲームモードで、なかなかに面白いファンタジーストーリーを楽しむことができるようになっている。
ストーリーの基本的な内容は、混沌の軍勢と呼ばれる邪悪な勢力との戦いを描いた本格的ダークファンタジーで、プレイヤーは「最初に生まれし者(ファーストボーン)」の血を継ぐ者として、領主の座につき、人々を導いていくことになる。
魅力的なキャラクターも数多く登場するので、RPGファンもかなり楽しめるゲームとなるだろう。
ゲームシステム
丁寧に作り込まれたチュートリアルが終われば、いよいよ自由に国を発展させていく領地経営モードがスタートする。
何をどうやっていってもいいのだが、序盤は報酬を稼げるクエストに従って施設を建てていくなどした方が効率良いだろう。
施設だけでも様々に用意されている。
アップグレードで収穫量や性能などが上昇するので、資金や資材を優先して投入した方が、結局発展の速度は上がるはず。
富国強兵に成功し、城のレベルが上がれば、豪華報酬を得られたり、新しいコンテンツが解放されたりする。
ゲームを進めるほどに、やれることが増えていくのだ。
兵士を補充し、兵力を蓄え、国の防衛力を上げておくことも忘れずに。
ストラテジーゲームなので、他プレイヤーが攻め入ってくることもあるのだ。
もちろん、こちらから侵略戦争を仕掛けることもできる。上手くいけば、大量の資材や資金を略奪することができるだろう。所詮この世は弱肉強食である。
バトルはセミオート形式のシミュレーションバトルのようなもので、編成と配置、そして戦闘中のスキル発動はプレイヤーの担当となる。
兵種の相性などをよくよく考える戦略性が必要となるだろう。
ストーリーも充実しており、アドベンチャーパートも多数用意されている。
さらに、RPGを楽しめるタウンモードもあるので、ストラテジーゲームファンだけでなく、幅広い層のユーザーが楽しむことができるゲームなのである。
キャラクターの育成など、RPG要素がまた充実している。
かなりやり応えのある、複合的なゲーム内容だ。
グラフィックや音楽
美麗なグラフィックやド派手なエフェクトなど、全体的にたいへんクオリティの高い作品である。
ダークファンタジーを基調としているので、グラフィックもサウンドも重めに作られており、重厚かつ荘厳な世界観を楽しむことができる。
ただそれだけに、キャラクターデザインも武骨一辺倒で、日本製ゲームによくあるような「カワイイ」などは一切存在していないので、苦手に思うユーザーもいるかも。洋ゲー好きや海外の本格ファンタジー好きのユーザーにこそオススメできるものといえるだろう。
総合評価
ストラテジーゲーム好きにもMMORPG好きにもオススメできる、かなり興味深いコンセプトを持った作品である。
箱庭ゲーム的な領地経営モードは、よくあるストラテジーゲームの域に留まっている感があるが、非常に丁寧に作り込まれているので、好きな人にはたまらないものがあるかも。
MMORPG要素を持つタウンモードも、基本的には既存のMMORPGそのままで、目新しい部分はない。しかしだからこそ安心して楽しむことができる。1クエストにかかる時間が少なく、とにかくテンポが良いので、ちょっとした空き時間に楽しむこともできるだろう。
また、バトルのゲームモードに、アリーナやバトルロイヤル、さらにチームデスマッチなど、様々な種類のものが用意されているところが実に魅力的。これにより、なかなか飽きが来ない。
ただ、大ボリューム&高クオリティ故に、端末に高いスペックや多くの容量が必要になるというのがネックといえばネック。度重なるフリーズが発生しているという報告も多い。問題なく楽しむには、環境を整える必要はあるだろう。