本作は、日本でも馴染み深い「三国志」の世界を題材としたスマートフォン向けRPGで、シンプルな操作で画面いっぱいに広がる大迫力のバトルを楽しむことができる作品だ。
プレイヤーはイケメンや美少女、マッチョな老人にユニークなキャラクターまで揃った多彩な英雄英傑たちを自由に編成し、戦乱バトルを重ね、三国志演義の物語を追体験することができる。
三国志好きや歴史好き、そしてオーソドックスなRPGが好きなユーザーにオススメできるゲームだ。
ストーリー
物語は、三国志好きにはお馴染みの「黄巾の乱」から始まる。各シナリオは長めに尺をとっており、多くのステージが設置されている。なかなかレアな武将とも戦えるので、やはり三国志好きであればあるほど楽しめることだろう。
初めに魏・呉・蜀の三国から所属を勢力を選ぶことにはなるが、すぐにガチャなどで他の勢力の武将も仲間に入れることができるので、それほど悩む必要はなさそう。
武将にはそれぞれ騎馬に槍、弓に盾といった属性が付けられており、様々な戦術をとることが可能。必殺技も個々にあり、攻撃だけでなく回復やアシストなど多種多様である。ステージによっては、編成の戦略性が重要となることもあるだろう。シンプルなシステムだからこそ、奥が深いといえる。
ゲームシステム
ゲームをスタートすると、まずはチュートリアル。
少し長めだが、これをこなしていけば問題なくゲームを進めていけるようになるはず。
もちろんチュートリアル後にも、ガイド機能で詳細を教わることはできる。
とにかく丁寧な作りなので、きっと誰にでも分かり易いゲーム内容のはずだ。
コンテンツ数は多く、やれることは山ほどある。
しかもゲームを進めて、ユーザーレベルを上げていけば、どんどん新しいものも解放されていく。
簡単には遊び尽せない。
メインのクエスト、ストーリモードも充実しており、ステージが多く、大ボリューム。
ステージの前後にはキャラクターによる会話劇で、ストーリーが展開していく。
コミカルなシーンや現代的なキャラクターが多く、戦争を題材としながらも、全体的に雰囲気は明るい。
戦場は剣や弓といった武器だけでなく、策略による大岩や、謎の秘術、そしてビームが飛び交う、たいへんにぎやかなものとなっている。
バトルは基本的にはオート。左下の武将のアイコンをタップすれば、必殺技を放つことができる。
また右下の兵種アイコンをタップすれば、騎兵突撃や弓の一斉射など、兵士たちによる様々な攻撃が繰り出される。
グラフィックや音楽
絵の雰囲気やキャラクターデザイン、そして色彩など、いかにも外国産のゲームといった独特のものがあり、ちょっと苦手と思う人もいるかも。
ただどのキャラクターも滑らかに動き、バリエーションも豊富で、たいへんクオリティは高いといえる。好みと合えば、迫力あるバトルを存分に楽しめることだろう。
日本版には杉田智和に江口拓也、釘宮理恵に小倉唯といった、大人気声優たちがキャスティングされていることも良いところ。フルボイスとまではいかないが、要所やバトル中にはたくさんボイスが流れるので、声優好きやアニメ好きも楽しむことができるのではないだろうか。
総合評価
こうしたRPGのゲームシステムや設計、そしてそもそも三国志という題材は、あまりにもありふれたものでありすぎて、さすがに新しい刺激や興奮を得ることができない作品となっている。
しかしだからこそ、安心して、気楽に楽しめる作品になっているともいえる。スマートフォン向けゲームなので、ちょっとした息抜きに相応しければ、それで充分に良作ということができるだろう。
倍速モードとオート機能のついたバトルや、分かり易い育成システム、さらにログインボーナスの充実など、ユーザーフレンドリーな作りでいっぱいの作品なので、特にライトユーザーなどにオススメできゲームともいえるだろう。
5体のユニットとその兵士たちが、画面を所狭しと駆け回り、豪快に技を放つバトルシーンは、一見の価値アリだ。