XSQUADS Shooting Gameより配信されている本作は、リアルでハードコアな銃撃戦を体感できるFPS(ファースト・パーソン・シューティング)ゲームである。
基本的にはマルチプレイゲームが主なコンテンツとなる。プレイヤーは、1人称視点でサバイバルゲームのフィールドのような迷路空間を移動しつつ、銃や手りゅう弾などの重火器を使用して他プレイヤーを倒していく。
銃火器や防弾チョッキなどの装備をアップグレードしつつ、最強のプレイヤーを目指していこう。
ストーリー
対人戦が全てという作りなので、特にストーリーやキャラクター設定というものは用意されていない。
アバターはある程度カスタマイズできるが、よくRPG作品に見られるようなユニークな装備などほとんどなく、また実際にプレイしてみると、そんなものを使用できるほどゆるい空気ではないという、ガチの「対戦感」を肌で感じ取ることができるはず。
世界中のプレイヤーたちと、銃弾で語り合おう。
ゲームシステム
コンテンツ数は少なく、ひたすら対人戦を繰り返していくのが基本となる。
ただ練習がてらにオフラインモードに切り替えてのCPU対戦も可能。
とりあえずはガンガン対戦を重ねて、アップグレードに必要な報酬を獲得していこう。
操作は、画面左をタッチすると移動で、右側をタッチすると銃口を動かすことができる。
武器チェンジやリロードもワンタップで済むので、簡単操作といえるレベルだ。何ゲームかこなしていけば、操作方法になれていくはず。
先の見えないステージの作りは、常に緊張感を伴った試合を楽しむことができる。不用意に飛び出せば即狩られてしまうので、物陰に隠れつつ、常に先を確認して、慎重に進んでいこう。
銃だけでも、ショットガンにハンドガン、機関銃に狙撃銃と、バリエーション豊富なので、自分のプレイスタイルにあった装備にカスタマイズしていこう。
また好みの武器はアップグレードしていくこともできる。
武器の性能で、確かにダメージ量などは異なるが、しかし一撃必殺の武器にはならない。必要なのは高価な武器より、上手い立ち回り方だ。
プレイヤーの技術で勝負が決まるという、本格さがこのゲームにはある。
戦闘報酬の他にも、時間制で解除されるボックスを開けることで、様々な装備品を入手することができる。
また一番右のは、広告を見ることで開封できる。
無課金でも時間をかければ、充分に納得いく装備を揃えることができるだろう。
グラフィックや音楽
グラフィックは密度が濃く、なかなかに美麗で、臨場感が高い。特に銃火器の描写が細かく、製作陣の熱いこだわりを感じとれる。
ただサウンド面がちょっとイマイチで、撃った手応えのような感触が薄いように思える。演出も平凡で、インパクトは薄い。
また、敵味方の区別がつき難く、位置情報も掴めないという、あまりに本格的すぎる設定も、高すぎるハードルのように思えてしまった。
総合評価
といった、上記のような不満点が多々ある作品であるが、それでもこうした上質のFPSが、ついにスマートフォンでも遊べるようになったということだけで、充分に価値はあるといえる。ゲームの進化は本当に早く、凄いものだ。
とにかく本格的なオンライン対戦が気軽にできる点が良い。普通は1ゲームに短くても15分程度かかってしまうのがFPS対戦なのであるが、本作は継続中のゲームに途中参加できたりと、出入りが楽で、メンバーが集まって対戦が始まるのを待つという過程がない。やられるとすぐに退場することもできるし、復活することもできるという、なんともテンポの良い作りだ。
それ故に、本格FPSでありながら、ちょっとした時間の隙間に1ゲームという、スマートフォンらしい気楽な遊び方も可能となっている。
これからのFPS対戦作品の、新たな可能性を感じられたような作品でもあった。
主観視点でも酔わない体質なら、ぜひともお試しで1プレイやってみてほしいゲーム。