本作は、核戦争によって文明が崩壊してしまった世紀末的世界の中で、国を造り、うごめくゾンビやバイオモンスター、そして他プレイヤーたちの国々を押しのけて、領土を広げ、世界の覇権を手に入れんと戦っていくリアルタイムストラテジーゲームである。
ある一定以上の年代のユーザーにとっては、北斗の拳やマッドマックス、あるいはフォールアウトシリーズによって、もはやなじみ深いともいえる世界観。かなり独特ではあるが、好きな人はかなり多いような気も。
しかしそれだけに、資源の強奪や情け容赦のない殺戮など、ハードコアな内容となっているので、注意が必要。そういった表現やコンセプトが苦手な人にはオススメできない。
メインコンテンツとなるのは、やはり他プレイヤーとの争いという対人戦要素。共闘も争奪も服従も裏切りも、全てが自由。プレイヤーの好きなように遊んでいくことができるのだ。
ストーリー
ストラテジーゲームで、しかも対人戦がメインとなっていることもあってか、ストーリーは特に用意されておらず、プレイヤーは簡単な状況説明の後に、荒廃した世界に放り出されることとなる。
ただとにかくワールドマップが広大で、なんとコマ数で156万以上ともなっているらしく、無限に近いとも感じられるゲーム世界となっており、ロールプレイを楽しむにはこれ以上ない環境ともなっている。
また使用できる様々なユニットは総勢300名以上で、それぞれの設定や背景などがしっかりとしており、世界観はかなり深く掘り下げられている。
ゲームシステム
ゲームを開始すると、まずは国を構えることになる土地を選択。
広大なオープンワールドへ、初めの一歩を踏み出そう。
まずは内政パート。富国強兵を目指し、どんどん施設や資源生産をアップグレードしていこう。
軍を派遣して所有する土地を増やすほどに生産量が上がるので、こちらも同時進行で行っていこう。
施設のアップグレードはツリー形式となっており、よくある内部マップなどは用意されていない。
序盤は施設の増加に専念し、揃ったところでアップグレードに移行していった方がいいだろう。
施設の種類だけでも膨大で、やることがとにかく多いゲーム。
建造やアップグレードには時間が必要となるので、長くかかる施設は後回しにすることも必要だ。
軍に編成できるヒーローユニットも数が膨大で、集めていくだけでもやり応えがある。
ユニットは主にガチャで獲得できる。レアガチャも時間経過による無料サービスがあるなど、無課金でも充分に楽しめる作りとなっている。
バトルはログを確認するだけの形式。
軍隊施設をアップグレードしていけば、複数の部隊を編成できるようになり、同時進軍や複数展開など戦略性も跳ね上がるだろう。
ヒーローユニットは育成もでき、スキル習得などができるようになっている。
ユニットからスキルを抽出させるメニューなどもあり、なかなか奥が深い。
グラフィックや音楽
ゲームデザインこそ、よくあるスマートフォン向けストラテジーゲームのそれで、見慣れたものでしかないが、しかしキャラクターデザインがいかにも洋ゲーといった濃く武骨なものとなっており、インパクトは大きい。
日本人受けするカワイイやキレイが一切排除された世界観であるので、だからこそ心惹かれるというユーザーもいることだろう。
また前述にもあるように、そうしたキャラクターの数が膨大というのがまた魅力的なところ。スキル数なども多く、組み合わせを考えるだけでもかなりの手応えを味わえるだろう。
総合評価
広大なマップや多種多様なユニットなど、この決められた攻略ルートなどは一切存在しない自由度の高さこそが第一の特色といえる作品。まさしく本格ストラテジーゲームといえる内容である。
ただそれだけに、かなりプレイする人を選んでしまう作品でもある。ゲームレベルの高さから、やり込み派のヘビーユーザー向けともいえるし、また濃すぎる世界観から、女性ユーザーなどにはちょっと向かないところがあるともいえるか。
SFパンクともいえる世界観と、対人戦のひりついた緊張感ある空気を楽しめるというユーザーには、かなりオススメできる作品。この過酷なサバイバルバトルに、ぜひとも挑戦してみてほしい。