未来世界を舞台に、未来技術で魔改造したクラシックカーに乗って、1VS1の賭けレース勝負に挑む……それがこの作品のコンセプトである。
コンセプトから想起されるのはレーシングゲームであり、実際のゲーム画面もその作りであるが、しかし操作は左右のボタンでコースチェンジするか、ブーストボタンをタップするだけといった内容なので、正確にジャンル分けするならアクションRPGといったところだろうか。
賭けレースでは、勝利すれば名声を得る他に、相手のベットしたキャッシュと、名声値に相応しいボーナス報酬を受け取ることができる。その報酬を使って、さらにマシンを強化、あるいは新マシンを購入し、さらなる強敵のいるレースへと出場する、というのが本作の主な流れだ。
戦う相手はオンラインで繋がった、世界の何処かにいる他プレイヤーたち。海外では既にかなりのプレイヤーが参加しているので、今のところマッチングに待ち時間を要さない。
反射神経と、マシンカスタマイズのセンスが求められるゲームだ。
ストーリー
舞台は2055年の近未来。
その時代では、個人での車所有が違法となり、国が供給する機械制御の無人車「トラフィック」のみが走行を許された世界となっていた。
しかし人々は、クラシックカーに未来技術「アンチ・グラビティ」を施したホバー・カーに魅了され、違法走行を楽しんでいる。
そしてその中でも、腕に自信のあるドライバーたちは、大金を賭けたストリート・バトルを開催し、さらなるマシンの可能性を追求していくのであった。
公式のアプリ紹介
ゲームシステム
SF調なストーリーが展開する。
このオープニングムービーはかなりの見応えがある。
車にも乗ることができない未来世界で、プレイヤー(主人公)は、違法改造車で賭博レースに身を投じ、マシンの可能性を追求し続けていくことになる。
レースは1VS1の勝負。掛け金が設定されており、勝利すると掛け金、勝者報酬の他、経験値と知名値を獲得することができる。
知名度が上がれば、より掛け金の高いレース、より強力な走者との勝負に臨むことができる。
レース前にブーストを購入することも可能。様々な効果のブーストが用意されている。
レースはフルオートで進む。アクセルは踏みっぱなしの状態なので、プレイヤーは左右をタップして前方の車を避けていけばいいだけ。
同レーン上に無人車「トラフィック」がいた場合は、ハザードランプ点灯で存在を教えてくれるので、タイミングを合わせてタップしていく。
相手の車にわざとあたり、前方のトラフィックに追突させるなどといったテクニックも必要。
反射神経と判断力が求められるゲームだ。
レースの報酬で得た資金を使って、どんどん車をカスタムしていこう。貯めれば新車を買うことだってできる。
本作最大の特色としては、他プレイヤーが売りに出したカスタマイズ済みの車を中古購入することもできる、ということが挙げられるだろう。もちろん、その中古車は1台きりしか存在していないので、誰かが買えばソールドアウト。また次の車が入荷するのを待つしかない。
グラフィックや音楽
グラフィックはかなりの高レベル、高クオリティ。美麗な絵が、鮮やかな色彩、豊かな動きと演出を施され、疾走感を覚えるほどのダイナミックさで描き出されている。
さらに多彩なステージ、シチュエーション、豊富なカスタマイズのパーツと、バリエーションも豊富で、やり込み度も高いといえる。
あらゆるシーンが美しく鮮やかで、魅了されるばかり。ただ、つい背景を見てしまって、トラフィックに激突してしまうことも。ゆったりと走行を楽しめるモードも欲しいように感じられた。
総合評価
とにかく美麗さに圧倒される。そして前述の通りの大ボリューム感で、たいへんクオリティの高い作品ということができるだろう。
しかしながら、本格レースゲームを期待してしまったプレイヤーには、タップでレーン変更するだけのプレイ内容にはガッカリしてしまうかも。
実際、あまりに簡単すぎる操作でありながら、障害物をタイミングよく避けるための反射神経は求められるという内容は、かなりプレイする人を選んでしまうように思う。苦手な人はとことん苦手かも。
また、緊張感と疾走感はあるものの、実際の内容は単純作業すぎるので、飽きは来やすいようにも思う。
ただそれでも、カスマイズの自由度の高さ、バリエーションの豊富さなど、RPG的要素は濃く、自機を強化していくのが楽しく感じられるプレイヤーには適している作品。
そして常にオンライン対戦というスケールの大きさも良い。手軽に気楽に対人戦を楽しめるツールとしては、かなり高く評価することができるだろう。