『天華百剣』は月刊誌「電撃G’sマガジン」で連載中のイラストノベル「天華百剣」を題材にした2DアクションRPGで、プレイヤーは名剣名刀が女体化したヒロインたち「巫剣(みつるぎ)」を指揮し、世を騒がす「禍憑(まがつき)」と呼ばれるモンスターを退治していく。
上下に奥行きのある2Dフィールドを駆け回り、多彩なコンボや壮烈な必殺技を駆使して戦える、爽快なバトルパートと、フルボイスによるアドベンチャーパートを繰り返し、壮大なスケールで展開していく物語と、魅力的なヒロインたちとイチャイチャできる個別シナリオを楽しむことができる作品だ。
アプリレビュー
ストーリー
舞台となるのは「銘治(めいじ)」と呼ばれる架空の世紀。
プレイヤーは士官学校を卒業したばかりの軍人であるが、特殊な存在である「巫剣」と契約を結ぶことができる力があるということで、彼女たちが集い、魔を討ち払うために活動する組織「御華見衆」に配属されることになったのである。
人知れず活動する組織である「御華見衆」は、表向きには茶房として活動しており、昼は店員、夜は魔物退治という生活を繰り返していくことになる。
日々の生活と激しい戦いの中、プレイヤーは巫剣たちとの絆を深め、少しずつ「巫剣使い」として成長していくのだ。
システム
コンテンツ数はそれほど多くないが、ミッションの量や個別シナリオの数が多いので、ボリューム感は満点。
「依頼」では時間経過で報酬を獲得することができるが、それだけではなく、そうした店番や街の巡回といった依頼を応援しに行くことができ、イベントシーンを発生させることもできるのである。
イベントを発生させたキャラクターの愛着度は上がるので、ますます絆を深めていくことができるだろう。
ステージ数は多く、イベントなども今のところは頻繁に更新されている。
好きなキャラクターを編成し、ステージに挑み、育成し、絆を深めていこう。
フルボイスで展開するシナリオの量は膨大。
ストーリーを進めるだけでなく、育成するほどに個別シナリオが解放されたりなど、やり応え充分である。
バトルは、仮想パッドを使っての操作となる。
攻撃を連打してコンボを繋げたり、フリックで高速移動したりと、かなりアグレッシブに動かすことができる。
大きな攻撃ボタンの隣にある小さなボタンは技ボタン。固有スキルが発動できる。そのさらに左隣は奥義ボタン。超強力な必殺技を放つことができる。
総括
グラフィック・BGM
名立たるイラストレーターたちによる美しいデザインのキャラクターたちが、豊かな表情の変化と動きを見せてくれるグラフィックは、お見事のひと言。 また豪華フルボイスという点も素晴らしい。高橋李依、千菅春香、藤田茜、大和田仁美といった若手女性声優が集められており、そのフレッシュなボイスはキャラクターの魅力を倍増させているだけでなく、アニメファンや声優ファンなども取り込める要素となっていることだろう。
さらに、主題歌に人気アニソンシンガー鈴木このみによる新曲が起用されるなど、並々ならぬ力の入り様が見て取れる。
クオリティは、かなり高いといえる作品だ。
口コミ
正直に言うと利用者の評判はあまり芳しくない。
Googleplayでの評価は3.4点で、Appstoreに至っては星2というかなり厳しい状況だ。ユーザーの口コミではこのような事が書かれている。
敵やオブジェクトが増えてくるとフリックやタップの反応が悪くなる、要改善。難易度が上がるとステージの床に沼や棘を配置しまくり、ただでさえ手動操作に難があるのに、オート操作をハメる、最悪。
個人的にはストーリーの画面点滅をもっとソフトにして欲しいです。キャラはちょっとオタク狙いすぎてイロモノだけど、悪くはないです 改善点が多いのも事実ですが応援してます。
ガチャに関する批判はよくあることだが、全体的にシステムに関する批判がかなり多い。ゲームアプリ群雄割拠の時代なので、他のゲームアプリと比較してという話だと思うが、手厳しい意見がかなり多く見受けられる。
しかし高評価しているユーザーも一定数いて、特に原作ファンからすればやりがいのあるゲームなのではないだろうか。
欲しい素材アイテムが中々落ちません。最初は装備品なんてほとんどないですし能力解放位もう少し手軽にやりたいです。ゲームとしては好きな部類なので頑張ってほしいです。
感想と評価
ぶっちゃけていってしまえば、本作は「刀剣乱舞」+「艦隊これくしょん」+「サクラ大戦」を混ぜて煮込んで2Dアクションの要素をふりかけたものである。とりあえず人気の要素をごった煮にしてみましたという作りは、いかにもKADOKAWA作品らしく、いっそ清々しい。
たいてい、そういった煮込み作品は、散漫な味になるだけでイマイチな結果に終わることが多い。しかし本作は、キャラクターゲームとアクションゲームの要素が絶妙に絡み合い、なんとも良い味に仕上がっている。
個別シナリオもフルボイスで展開という豪華さが、個々のキャラクターを深く掘り下げていき、そんなキャラクターを個性あふれるアクションで動かすことができるので、やればやるほどに愛着が湧いていくようになる。
とにかく、個性と操作感に多様性があるので、飽きが来ないだけでなく、おそらくどんなユーザーにも相性が合うキャラクターが見つかるのではないかと思うほどだ。
しかし残念なことに、そうした魅力的なキャラクターたちに巡り合える確率がかなり低いという、明らかなマイナス点もある。ガチャにおけるレア排出率が低いというだけならまだしも、なんと本作ではキャラクターと装備品が同じガチャで排出されてしまうので、いくら回しても装備品ばかりが出てくるという悲劇に見舞われてしまうこともあるのだ。こればかりはなんとかもうちょっと上手くできなかったのかと思うばかり。今後の修正に期待したいところだ。