ロード・トゥ・ドラゴン（ロードラ）はパネルを繋げて先へと進んでいくパズル要素と、探索と戦闘と育成といったＲＰＧの要素を巧妙に噛み合わせた、パズルＲＰＧ作品である。

躍動感ある画面とゲーム感覚、そして簡単操作でありながら深みもあるゲーム性など、スマートフォン向けゲームとしての完成度はおそろしく高い。

制作がガンホー・オンライン・エンターテイメントの下請けであるアクワイアということもあって、操作性や大まかなシステム、さらにはステータス画面やフレンド機能などは、超人気作である「パズル＆ドラゴンズ」や「ケリ姫シリーズ」と全く同じ作りになっている。これには賛否両論あるだろうが、しかし多くのプレイヤーが慣れ親しんでいる仕様であることによって、とっつき易さはとにかくあるといえるだろう。

ゲームレビュー

ストーリー

舞台は人とドラゴンが対立し、争い続けているファンタジー世界。

プレイヤーは様々な事情、立場など、それぞれのドラマを持ったユニットたちを操り、冒険を繰り広げていくことになる。

メインシナリオは王道系の平易な流れだが、クエストを進める度に増えていく仲間たちは、個別シナリオや設定が細かく描かれており、厚みのある物語を楽しむことができるだろう。

ゲーム概要

ゲームを始めると、まずはプレイヤー名の入力と、初期ユニットを１枚選択する必要がある。

剣・弓・槍・杖と４種あり、それぞれ基本値や固有スキル、特殊能力などが異なるので、じっくり考えて選択しよう。

クエストのステージは編成した３名のユニット＋他プレイヤーのリーダーユニットを助っ人とした、計４名のパーティで挑むことになる。

まずはボスであるドラゴンまでの道のりを、パネルで繋いで進んでいこう。

画面下に表示された８枚のパネル……そこに描かれた矢印マスが移動する方向と距離になる。

途中のモンスターや宝箱のマスを避けたり立ち寄ったりしつつ、右へ右へと進み、ゴールラインを越えることができればボス戦となる。

戦闘も同じく８枚のパネルを選択することで攻撃となる。

パネル左上に描かれたユニットマークと同じユニットが行動するので、ユニットのタイプをバランスよく編成していないと攻撃を行うこともできなくなる。またスライド操作によって複数のパネルを繋げると、コンボを繋げることができる。この時、同種類のマークを揃えることができれば、より強大な一撃を繰り出すことができるだろう。

さらにユニットのパネルにタップすれば、ソウルを消費しての特殊能力発動を行うことができる。戦術の幅はなかなかに広い。

マップは広大でステージ数も多く、ボリューム感はたっぷり。

とにかくユニット数が豊富で、高レアリティのユニットも入手しやすいように設計されており、また育成システムも充実しているので、なかなか飽きが来にくい。

総合評価

２０１２年配信開始のゲームとはとても思えないほどグラフィックは美麗。当時ではかなりのインパクトがあったと記憶している。特にぬるぬると動くモーションやユニット数の膨大さは実に面白味があり、ゲームに多大な豊かさをもたらしているといえるだろう。

ただキャラクター作品としての側面があるわりにはボイスがなしだったりと、最近のゲームアプリと比べると寂しいところも多々ある。

効果音なども全体的に弱々しく、複雑なモーションや豪快な演出と釣り合いがとれておらず、戦闘画面にいささか味気なさを覚えてしまうことも。ステータス画面などの流用に関しては、賛否両論あるとしても、やはり見易く遊び易いので、個人的には問題なく感じられた。

「パズル＆ドラゴンズ」という超大ヒット作の良いとこ取りをしつつも、パズル性とＲＰＧ性をさらに上手く噛み合わせて、新しいスマートフォンゲームとして確立させている手腕は見事という他ない。これはかなりの良作ゲームである。

さすがにやり込んでしまえば、せっかくのパズル要素もただの面倒な作業になってしまうわけだが、それでもその独自性とゲーム性は高く評価することができるし、何よりも作り手の意気込みを感じ取ることができる。

配信から４年以上経つ今も、その面白さとクオリティの高さは少しも色褪せていないので、今からでもやり始めてみるのも悪くはない。いやむしろ、ソロプレイが基本となるシステムなので、他の作品以上に強くオススメすることができるだろう。

コラボや季節限定イベントなど、まだまだ更新も頻繁。課金アイテムのセールなども実施していることがあるので、アップデートからは目が離せない。

口コミ

ロードラの評判は頗る良好で、大々的な広告こそないものの長く愛されているゲーム。

どれだけ愛されているんだと突っ込みたくなるレベルですが、今からでも始めても十分に楽しめるゲームであることは間違いないだろう。

パズドラ、ケリ姫あたりが好きな方であれば、特におすすめだ。