本作はＫＯＮＡＭＩの人気野球ゲームシリーズ『プロ野球スピリッツ』の１作で、スマートフォン向けでありながらもコンシューマー作品に引けを取らないリアルなグラフィックとゲーム性が追求されている。

セリーグとパリーグに在籍する実在プロ野球選手を育成使用できるだけでなく、メジャーリーグで活躍する日本人選手も登録されているなど、プロ野球ファン垂涎のボリュームだ。

簡単操作で本格的なバッティングとピッチングを楽しむことができるので、スポーツゲームファンにもオススメすることができる。

ストーリー

いかにも本格スポーツ作品らしく、別段ストーリーは用意されていない。

プレイヤーはお気に入りのチームを選択して試合を繰り返していくことになるが、このチーム選択はあくまで母体選択に過ぎず、選手はリアルの球団に関係なく、プレイヤーの好きなようにオーダーを組むことが可能だ。

選手は主にスカウトという名のガチャで獲得する。これは基本的には課金が必要となり無課金プレイヤーには厳しいものがあるが、キャンペーンなどで高ランクの選手を配布してくれたりと、一応は救済措置も見受けられる。ただお気に入りの選手を手に入れるには多大な苦労と課金が必要そうだ。

ゲームシステム

本作の主なゲームコンテンツとしては「Ｖロード」という１２球団やオールスターチームとの対戦を繰り返しながら、選手を獲得し、育成し、日本一を目指すといったクエストモードのようなものがある。

対戦の結果によってプレイヤーと起用した選手に経験値が入る他、コインやアイテムなどがドロップする。

プレイヤーは選手のレベルを上げたり固有スキルを覚醒させたりして育成強化していく。

オーダー（編成）は自由で、投手野手の設定だけなく、先発や中継ぎに抑えといった細かな指定や、代打やＤＨの指定などがちゃんとできるようになっている。

試合は基本的にはオートで進み、文字と演出、そしてスコアボードによって経過を報告されるだけである。

試合の優勢劣勢は選手の総合力（スピリッツ）の合計値で決まるが、途中で「ピンチ」「チャンス」の機会が訪れるようになっている。

この時が来ると、監督から指示が下されるので、それに応えるために、いよいよもって選手を操作できるようになる。

まずバッティングは、投球にタイミングを合わせるだけの「ゾーン打ち」と、指でカーソルをスライドさせて投球にピンポイントで合わせる「強振」と、バントといった３種類がある。

常に強振でのホームランを狙ってもいいのだが、監督の指示に従って成果を出した方がチームのスピリッツは大幅に上昇する。

ピッチングは球種の選択とコースの選択をするだけ。

だがさすがはプロの世界、甘い球はあっさり打たれてしまうので、緩急ゲージでバッターが慣れていない球種や速さの球を見極めて投げ込まなくてはならない。コース選択ではバッターの苦手なコースは青色で表示されるので、上手くそのコースを突けるように投げていこう。

グラフィックやBGMなど

グラフィックはまるでプロ野球中継を見ているかのような感嘆もののハイレベルさで、スマートフォンゲームとは思えないほどの再現性と美麗さがある。

その拘りと徹底ぶりは３Ｄスキャンによる表情や体格の再現だけでなく、選手１人１人のフォームや癖にまで反映されており、ファンは好きな選手を操作するだけで最高に楽しい気分に浸れることだろう。

ＢＧＭのクオリティもたいへん高く、そして何よりも効果音までしっかりと作り込まれていて、臨場感は抜群である。

プレイヤーの口コミ

システム関連以外であればゲームは高評価されているのが印象的でした。

運営業者によるきめ細やかな対応も良いとの事です。

最後の酷いだろうとは…て人。

この人アプリゲームとプレイステーション３のプロスピと比較してるんですけど…大丈夫？

そりゃプレイステーション３で発売されたのと、様々なスマホに対応させたゲームだと差が出るのは当たり前でしょう。

黙ってスマホ以外で楽しんでたら良いのに、なぜそれを最低評価しちゃうんだろう。

困ったお人だなぁ～＾＾

総合評価

題材がまず日本のプロ野球ということで、プロ野球ファン以外は遊び難いのかというと、実はそういったこともなく、サクサク進む試合や、スマートフォンという環境に合わせて作り込まれた簡単な操作性と爽快感、そして適度な歯応えと戦略性といった、野球ゲームとしてスポーツゲームとしてたいへん優秀な作品であるので、多くの人が楽しむことができる作品であるといえるだろう。

かえって熱狂的なプロ野球ファンや野球ゲームファンの方が、基本はダイジェストで進行してしまう試合に不満を覚えてしまうかもしれない。面白いからこそ、このまま９回裏まできちんと操作させてくれと感じてしまうところもある。

まぁそれを体験したいのであれば、コンシューマー版のプロ野球スピリッツを購入すればいいだけのことであるが。