本作は、実在した日本の戦国武将や大名らを「ねこ化」した、実に可愛らしいキャラクターを用いたシミュレーションRPGで、プレイヤーは群雄割拠の戦国時代を舞台に、多種多様な「ねこ武将」たちを束ねて「御雇衆」を結成し、天下統一を目指していくことになる。
とにかくファンシーかつライトな見た目と雰囲気が目立つ作品であるが、製作はなんとあのコーエーテクモゲームスで、中身はガチすぎるシステムの本格ゲームとなっている。もはや「信長の野望」のセルフパロディともいえるものだ。
ネコ好きと歴史好き、そして骨太な育成シミュレーションRPGを好むユーザーにオススメできる作品である。
ストーリー
舞台となるのは、ねこたちの世界。
今、世界は戦国時代となっており、織田のぶニャが、伊達まシャムね、さニャだ幸村などのねこ武将たちによって、終わりの見えない壮烈な戦いが繰り広げられていたのであった。
プレイヤーはそんな乱世の中、傭兵団「御雇衆」を結成し、頭領ねことなって、各地の有力大名から様々な依頼を受けたり、幾多もの合戦に参加して、戦乱を終わらせることができるほどの日本一の軍団を作り上げるべく動いていくのだ。
ゲームシステム
ゲームを開始すると、まずはお決まりのチュートリアルとなる。
猫神さまの指示に従って操作していき、操作方法やゲーム内容を理解していこう。
基本的には、大名の依頼を受けてミッションをクリアしていくストーリーモードが主軸となるが、対人戦コンテンツや、里を作り上げていく箱庭ゲーム的なタウンモードなども用意されている。
育成要素が豊富であり、それ以上に自由度が高いゲームでもある。
編成と陣形の組み合わせだけでも、かなり深みのある高度な戦略性がある。
イベントも充実しており、ボリュームもかなりある。
キャラクターは時代も国も飛び越えており、世界観はまだまだ広がり続けているといっていいだろう。
メインシナリオを進めていくだけでも、かなりの充実感と手応えを得られるだろう。
やり込み要素も豊富だ。
バトルはターン制のフルオート形式だが、ユニットの移動はプレイヤーが行う。
マス目で区切られたマップを、ユニットごとに異なる移動数や攻撃リーチなどを上手く活用し、一騎打ちや、周りのユニットを巻き込んでの「総力戦」などを仕掛けていくのだ。
ユニットは主にガチャで獲得できる。
多種多様なキャラクターは続々増え続けており、集めていくだけでも楽しい気分になれることだろう。
グラフィックやデザイン
とにかくかわいくて個性豊かなねこキャラクターたちは、デザインの種類が多いだけでなく、2Dアニメーションでぬるぬると動いたりと、たいへん良いグラフィックで活き活きと表現されている。
またそんなキャラクターには、なんと本物のねこによる鳴き声がボイスとして付けられているという、もはや作り手の狂気すら感じる徹底ぶり。かわいいの暴力がプレイヤーに襲いかかってくる。ああ、ほんとうにかわいい。
さらに、テーマこそ戦国武将であるが、おミーち(お市の方)や、ミャちづき千代(望月千代女)など、多数のヒロインも登場する。男女ともに楽しめる作品といえるだろう。
総合評価
システム面やゲーム難易度からすると、やはりコツコツとやり込んでいくことに楽しさを感じられるヘビーユーザーを中心にオススメできる作品であるのだが、前述にもあるように猫キャラたちの動きがとにかく良いので、ねこ好きや、可愛いもの好きのユーザーにもぜひとも触れてみてほしいところ。
たしかに、育成要素だけでもかなり濃いものであり、歯応えのある本格的なゲーム内容ではあるが、バトルはオートやスキップの機能があり、操作はきわめて簡単。チュートリアルがとにかく丁寧で充実しているところも高く評価できるだろう。
2018年8月現在、今後はキャラクターだけでなく、ダンジョンモードや複数ユーザーによる対人戦など、様々なコンテンツも増加していくというアナウンスも出されている。これから先の展開から目が離せない作品だ。