近年ハリウッドで続々と実写映画化され続け、日本でも大人気のアメリカンコミック『マーベルコミック』
そこに登場するヒーローたちが一堂に会するRPG『アベンジャーズ・アライアンス』の続編に当たるのがこの本作である。
前作では疑似的な3Dグラフィックであったが今作ではリアル3Dに大幅進化し、まるで映画を観ているような活き活きとしたキャラクターの動きを楽しむことができる。
お気に入りのヒーローを育成し、自由にパーティを組み、ヴィラン(悪役)たちを討伐しよう。
ストーリー
物語はゲーム用に書き下ろされたオリジナルストーリーで、大いなる力を秘めた貴重なマテリアル「Iso-8」をめぐっての、ヒーローたちとヴィランたちの死闘が描かれる。
ヒーローもヴィランも多数の作品から参戦しており、まだ実写映画では実現していない夢のクロスオーバーやアメコミ特有の多次元クロスオーバー、さらにはかなりマニアックなキャラクターも登場しファンには嬉しいボリュームとなっている。
序盤は実写映画『アベンジャーズ』のシリーズでお馴染のホークアイが中心人物となり、ストーリーを進行させていく。
個性豊かなキャラクターたちが続々と登場し、にぎやかに会話するのを見ているだけでも楽しめることだろう。
ゲームシステム
本作では主にストーリーモードを進行していくことが主なゲーム内容となっている。
パーティーはリーダー+前線+他ユーザーからのレンタルユニット+リザーブユニット×3の6人パーティーで、メイン3人とリザーブ3人はバトル中にいつでも交替することができる。
ストーリーを進めてコマンダーレベルが7まで上がると、対人戦コンテンツが開放される。
これはトーナメント戦で、勝ち抜くと、レアヒーローやアビリティなどの報酬を獲得することができる。
ホロタブレットに表示されたヴィラン出現ポイントをタップすると出撃となる。
そこで見事勝利できれば次のポイントが現われ、これを繰り返すことでストーリーが進行していく。
キャラクター性をきちんと反映した台詞の応酬で軽快に進行していくストーリーは、なかなか読み応えがある。
バトルはアクティブターン制のコマンド選択形式。
アビリティごとにスピードが設定されており、それに応じて次の行動までの時間が変化する。
よって行動の選択はダメージだけでなく行動のタイミング、さらにはアビリティの効果や対象との相性も計って慎重に決定しなくてはならないだろう。
ストーリーの進行やバトルだけでなく、特定のミッションをクリアすることでも報酬を得ることができる。
報酬により「スペリオル・パワーセル」を購入することができ、これによりいわゆるガチャを回すことが可能となる。
ガチャではヒーローとアビリティと入手でき、パーティーをどんどん強化していくことができる。
グラフィックやBGMなど
キャラクターデザインはコミック版を元にしていて、スーツの皺1つに至るまでかなり描写が濃くかなりの拘りを感じられる。
リアル3Dに進化したグラフィックは実に美しく、それでいてとてもよく動く。
バトルシーンでの躍動感あるアクションの数々はたいへん見応えがあり、ファンには感涙ものの光景といえるだろう。
音楽や効果音も重厚に作り込まれていて、とにかくクオリティが高い。
総合評価
とにかく作り込みが凄くボリューム満点なので原作(マーベルコミック)ファンなら間違いなく楽しめる作品といえる。
また誰でも遊べるシンプルなバトルシステムと用語やキャラクターや個々の作品などに関する細かい説明も充実していることから、実写映画からファンになったという方などにもオススメすることができるだろう。
ただシンプルなシステムにより序盤のバトルは単調に感じられ、あっさり飽きてしまう人も多いかもしれない。
それでいて進んでいけばいくほど、属性やアビリティの相性をよくよく考えなくてはならない高度なバトルへと変わるのでライトユーザーは振り落とされてしまうかも。
洋ゲーなどに慣れているという人には適度なゲーム性に感じられるだろうが、そうでない人にとってはゲームバランスが悪いと感じてしまうこともあるだろう。
色々な意味で人を選んでしまう作品だ。