僕の釣り物語は、釣り人たちが集まる港町「ペッシェ」に住み、世界中の様々な実名釣り場に挑戦していくといった、ステージクリア式の釣りアクションゲームである。
各釣り場で一定数の魚を釣ると出現するボス魚「ヌシ」を釣り上げればステージクリアとなる、という設定からは、RPGというジャンル付けもできるだろう。
レベル上げや釣竿やリールなどの道具の強化、さらに港町の発展もできるので、育成要素とやり込み要素もたっぷりな作品となっている。
簡単操作で、3Dグラフィックの迫力ある釣りを体感できるので、釣りファンだけでなく、ちょっと興味があるといったユーザーにもぜひ挑戦してみてほしい作品だ。
ストーリー
プレイヤーは自身の分身となるアバターを作り、港町の住人として釣りに挑んでいくことになる。
髪形や服装などのパーツが豊富で、ロックされているものもプレイしていけば課金石の使用で解放することができる。
特にストーリーなどは用意されていないが、日本からスタートし、世界各地の様々な実名釣り場で釣りを楽しむことができるので、釣り好きや旅好きのユーザーは楽しい気分でステージに臨むことができるはずだ。
また釣果を売り捌くことで新しい道具を揃えることも可能。レベルアップで解放されていく施設の中には「ビストロ」もあり、そこで調理すれば、より高く売ることもできる。
ゲームシステム
水先案内人のアクアと共に、世界中の様々な釣り場に挑んでいくことになる。
釣り場は海や川、湖など、バラエティに富んでおり、そこで釣り場ごとに異なる様々な魚を釣ることができる。
釣り竿やルアー、リールにアクセサリーなどの装備を購入、強化し、整え、手強いヌシ釣りに挑んでいこう。
操作は簡単で、ガイドに従ってルアー投擲地点を決定し、リズム線に合わせてタイミングよく投げれば、その飛距離に応じた獲物がかかるようになっている。
食いついてきたら今度はリール操作の画面に切り替わり、釣りゲームお馴染みの、釣り糸が切られないようにするためのテンション調整が求められる。
見事魚を釣り上げたら、解体してアイテムに変える「調べる」か、マーケットに出品して売り捌く「冷蔵庫」を選択しよう。
コンテンツ数はそこそこ揃っている。
ランキング確認ができる協会や、アイテムを購入したり特訓したりできるショップなどがある。
ショップやビストロなどの施設はアップグレードも可能。
ガチャもあり、回せばレア度の高いアイテムなども手に入れることができるだろう。
ステージ数は多く、やり応えは充分にある。
まずは日本ゾーンから。四万十川での川釣りで鮎などを釣り上げ、東京湾での海釣りでブリなどを釣り上げよう。
琵琶湖ステージをクリアしたら、その次は「南の楽園ゾーン」となる。
どんな魚がプレイヤーを待っているのか、わくわくしながら進めていこう。
グラフィックや音楽
グラフィックのクオリティは高く、なかなかの「釣り感」が味わえる。
魚が引くときの振動などはよくある演出だが、カメラワークなども上手く、水中の泡や石などの表現もよくできているため、現実とはまた異なる爽快感を味わえることだろう。
一方で、電気ショックなどの必殺技を駆使してボス(ヌシ)に挑むという、あえてファンタジーさを盛り込んでいることによって、ガチガチの釣りユーザーだけでなく、より多くの層のユーザーが楽しめるようになっている。
エフェクトやカットイン演出も鮮やかなので、きっと小さな子どもでも熱く盛り上がれるはずだ。こういったところも、この作品の優れているところであると特筆しておきたい。
総合評価
リアルさとファンタジーさを絶妙な配分に併せ持った良作。
簡単操作や簡潔明瞭なゲームデザインにより、老若男女問わずに多くの人が楽しめる作品であるだけでなく、豊富な魚の種類や本格的に描き出された釣り場の描写など、釣りファンも満足のいくであろう作品になっている。
またプレイヤーキャラクターの育成や町の発展、スキルを駆使してのボスバトルなど、RPGとしても良くできていると高く評価できる。他プレイヤーとの売買なども可能なので、やり込むほどに遊び方が広がっていくことだろう。
頻繁に更新されるイベントステージなどは、思わず笑ってしまうぶっ飛んだ内容で、一見の価値アリ。
釣りにはあまり興味がないという人でも、ぜひ一度試していただきたい作品だ。