東映アニメーションとDeNA、そしてPONOSによる共同開発によって作られたゆる~いゲゲゲの鬼太郎 妖怪ドタバタ大戦争。
2018年現在、50周年を記念したテレビアニメ第6シリーズが放映されている歴史的作品「ゲゲゲの鬼太郎」を題材とした作品で、ゲーム内容は横スクロールタイプのタワーディフェンスゲームとなっている。
基本的にはPONOSの代表作である「にゃんこ大戦争」そのままで、多数のキャラクターが入り乱れるにぎやかさや、戦略性の高さなどが本作でも効果的に用いられている。
自分のペースでのんびりと楽しめる作品なので、タワーディフェンス好きや作品ファンなどにオススメすることができるだろう。
ストーリー
社会風刺をふんだんに盛り込んだいささかハードコアな現アニメ版とはちょっと様子が異なり、タイトル通りゆる~い雰囲気が漂う作品。
ある日、妖怪たちが仲良く暮らしていた妖怪横丁を「やば~い妖怪軍団」が襲い、みんなの様子がおかしくなってしまった。
そんな仲間の妖怪たちを元に戻し、わる~くてやば~い敵の妖怪たちをこらしてめていく…というのが、主なストーリーとなっている。なんともゆる~い。
主人公はもちろん鬼太郎と目玉のおやじ。原作でおなじみのキャラクターたちも総登場し、どんどん仲間にしていくことができる。
さらにアニメ第6シリーズのオリジナルキャラクター「犬山まな」や、新デザインの猫娘なども登場。アニメファンも大いに楽しむことができるはずだ。
ゲームシステム
ゆる~~~いオープニングムービーから、このゲームはスタートする。
スキップすることも可能だが、なんとも面白おかしい内容なので、ぜひ最後まで見てほしい。
スマートフォン向けゲームおなじみの規約同意でも、ゆるゆるモードは続くというこの徹底ぶり。
侮れない作り込みともいえるところだ。
ホーム画面を起点に、様々なページに飛ぶことができる。
これまたなんとも妙味のあるコメントを楽しめるので、気がつくとしばらく眺めてしまうのだった。
って、鬼太郎お前さん、今のアニメで霊丸(@幽白)みたいなビーム撃っとるやんけ!
妖怪たちを編成して軍団を作ったら、いざマップへと出て、ステージに挑もう。
まずは関東エリアだ。
バトルはタワーディフェンス形式。先に相手の拠点を潰した方が勝利となる。タイミングを見計らって、ポイントを消費して妖怪を召喚し、敵陣に進ませよう。
ステージはメインの物語だけでなく、外伝やイベントなどのステージも用意されている。
2018年11月現在では、人気ユーチューバーのヒカキンとコラボ中。クリアして、限定キャラクターを獲得しよう。
キャラクターはガチャでも獲得可能。
強力なキャラや好きなキャラの獲得を目指して回しまくろう。
キャラクターはもちろん育成もできる。
まなちゃん妖怪じゃないのに戦わされるのか……。
キャラクターの他にも、施設強化などもできる。
かなり便利なので、積極的にアップグレードしていこう。
デザインや音楽
ゲーム書き下ろしの「ゆる~い」デフォルメキャラクターデザインが特徴的な作品。原作準拠だが、とにかくみんなかわいく表現されている。バトルでの動きも良く、見ているだけで楽しい気分になれる。
また、背景やルームのグラフィックも良質で、あらゆるシーンが魅力的に映る。クオリティはなかなかに高い作品だといえるだろう。
キャラクター数も豊富なので、作品ファンであれば、仲間を増やしていくことに楽しさを覚えるはずだ。
ストーリー性は薄めだが、ホーム画面のコメントなどのテキストが実に面白く、ほっこりできる。世界観の構築がお見事と高く評価することができるだろう。
総合評価
テーマや作りからして、完全に作品ファン向けのゲームなのであるが、誰もが気軽に遊べるゲーム内容や、ゲームバランスの良さなどから、休憩がてらにゆったりまったりとゲームを楽しみたいというライトユーザーにもオススメすることができる作品といえる。
ただそのために、高いゲーム性を求めるヘビーユーザーには物足りない作品となってしまっている。対人戦コンテンツなども用意されていないので、ガンガンやりこむプレイでは、すぐに飽きが来てしまうかも。
それでも、ゲームを進めていけば、プレイヤーの戦略性が求められる歯応えのあるステージが多数待っており、決して簡単すぎるオートゲームというわけではない。ライトユーザーにとっては充分に手応えを得られる難易度だ。
適度なペースで楽しんでいく分には、実に程よいバランス感のあるゲームといえるだろう。