日本のVOYAGE SYNC GAMES社と、韓国のSelvas社より配信されている本作は、バイオテロの影響でゾンビまみれとなってしまった「ラグラシティ」を舞台に、様々な任務を受けて潜入した特殊部隊の活躍を描いた、3Dガンシューティングゲームである。
画面の作りや操作法は、スマートフォン用にアレンジされたFPS形式なので、簡単かつ感覚的な操作で迫力あるアクションとシューティングを楽しむことができる。
多種多様な武器を収集したり、強化改造したりできる、RPG的な楽しみもある他、レイドボス戦やチームデスマッチなど、豊富な対人戦コンテンツも用意されており、かなり遊び応えのあるゲームとなっている。
ストーリー
舞台となる架空の都市「ラグラシティ」では、バイオテロ組織のバラ撒いたゾンビウイルスによって汚染され、市民たちは皆、異形の怪物「ウォーカー」と化してしまっていた。
その脅威を排除するために派遣されたのは、対テロ組織の特殊部隊「ファントム」
プレイヤーはその「ファントム」の隊員たちを操り、大量のゾンビの駆除や、様々な任務に当たっていくことになる。
ゲームシステム
ストーリーモードは、合間にムービーシーンを挟みながらステージが進んでいく形式。まさしくガンシューティングゲームという構成だ。
序盤では右に映る男……「ファントム」の部隊長である「ルイス」のみを操作して進むことになるが、ゲームを進めていけばショップにて他のキャラクターを購入することができる。ガチャではなく買い切り式というのが、海外向けの作品という雰囲気を覚えるところだ。
ゲームは、バーチャルパッドでの移動やジャンプ、スワイプによる照準合わせ、という操作が基本となる。
照準を合わせるだけで後は自動で射撃してくれるモードと、完全手動モードの切り替えは、ステージ挑戦中でもタップ一つで簡単に切り替えることができる。
リロードや治療キットの使用、そしてストーリーモードにおける「調査」などは、その都度指示も表示されるので、敵が大量に湧いてくるわりには気楽にプレイできるはずだ。
チームデスマッチや爆破ミッション、狙撃戦にサバイバル戦など、豊富にコンテンツが用意されているだけでなく、突撃戦にピストル戦といったゲームモードだけでもかなりの数が揃えられている。ボリューム満点だ。
さらに対人戦の他にも、4人のプレイヤーで協力して巨大ボスに挑む「レイドボス戦」などもあり、1つ1つの密度がたいへん濃く、飽きが来ない。
加えて、武器や防具の強化など、やり込み要素も満載。
レイドボス戦などで獲得した素材を使えば、キャラクターのスキルの成長も可能。育成要素もまで奥深く幅広い。
シングルプレイで熱中することもできれば、フレンド機能なども充実しているので、わいわい多人数で盛り上がって遊ぶこともできるなど、ユーザーそれぞれの楽しみ方ができる作品なのである。
グラフィックや音楽
全体的にクオリティはかなり高く、スマートフォンの小さな画面においても、充分に迫力を感じられる作品となっている。
またそうしたダイナミックなグラフィックや演出に加えて、操作性とゲームバランスの良さがあるので、ガンシューティングやFPSが苦手だったり不慣れだったりするユーザーでも、豪快かつ華麗なプレイで敵を倒しまくることができるだろう。
この爽快感は、かなりオススメできる。
総合評価
アクションシューティングゲームとして完成度が高いだけでなく、収集や育成といったRPGとしての面白さや、深いやり込み要素などもあるので、かなり幅広い層のユーザーに響く作品である。
ゲームモードが豊富で、簡単には遊び尽せないボリューム感があるのも良い。
また、チャットの自動翻訳といった機能があったり、マッチングがスムーズで切り替えも軽快であったりと、さすがアジアを中心に世界中のあちこちで遊ばれているだけある作品だなと感心するばかり。
ただ、初心者や苦手ユーザーを救済するためとはいえ、いささかエイム(照準合わせ)補正が効きすぎていたり、強力すぎる武器をわりと簡単に製作できたりなど、ハードコアさを求めるFPSヘビーユーザーなどにはちょっと向かないところもある。
どちらかというと「無双系」のノリすら覚えるゲームバランスなので、とにかく軽快にゾンビをぶっ倒していく爽快感を得たいといったユーザーの方にこそオススメしたいゲームだ