『Kill Shot Bravo』は傭兵となって、スナイパーライフルによる狙撃、アサルトライフルによる強襲、マシンガンやショットガンによる掃討といった、様々な銃撃ミッションに挑むスマートフォン向けとしては希少な本格FPSゲームアプリである。
数多くのミッションに挑むだけでなく、リアルタイムでの狙撃対人戦などのコンテンツもあり、銃撃に特化した単純なゲームでありながら、飽きのこない充実した内容となっている。
PCオンラインゲーム等で腕を馴らしたFPS好きに是非おすすめしたいアプリだ。
アプリの特徴
ストーリーは主人公がとても凄い暗殺者だということくらいしか用意されておらず、プレイヤーはそうした暗殺のプロたる傭兵として黙々とミッションをこなし続け、人を撃ち殺しまくるという、たいへんストイックな内容となっている。
個人でのミッション以外には、上記の通り対人戦などが用意されている。
スナイパーデュエルという1vs1の対人戦は、物陰に隠れた相手を見つけ出し、先にスナイプした方が勝ちという、プレイヤーの腕前や装備の強さで勝負が決まるという厳しい内容になっている。対人戦に挑むには充分に個人ミッションの実績を積み上げる必要があるだろう。
また他プレイヤーと協力して敵をとにかく倒しまくり、スコアを多く稼いだ方が勝ちというアサルトミッションというコンテンツも用意されている。
ゲーム内容
まずはキャラクターメイキング……とまではいかないが、数パターンの顔つきから選ぶことができる。
そして名前を入力すればゲーム開始。まずはチュートリアルとなり、インカムをつけたお姉さんがちょっと怪しげな文法でナビゲートしてくれるので、その指示に従って操作していこう。
コンテンツの数は豊富で、クリアしていくと新しくどんどん解放されていく。ミッションクリアだけでなく、チャレンジをクリアしていくことでも報酬を貰えるので、同じステージを繰り返して遊んだり練習してもいい。
得た報酬で新しい銃を購入したりカスタマイズできたりする。
この武器ショップの単語の翻訳が明らかに間違っているため多少混乱するかもしれないが、CGを見ればなんとなく察することができるはずだ。とりあえず「在庫」というのは銃の「精度」を意味するので気をつけよう。
まずミッションの内容を確認し、例えば狙撃ミッションのステージでは、目視で敵の配置を確認し、スコープを覗いて狙いを定めよう。狙いはもちろん一撃で決められる頭部。外したり殺しそこねたりすると、当然カウンターをくらうので充分に注意して臨もう。
ステージには敵の他に一般人もいることがあり、当たり前の話だが間違って撃ってしまわないように注意しよう。ただその一般人を敵が殺そうと動くこともあるので、殺されてしまう前に任務を達成する必要も出てくるのである。一応、主人公は正義の傭兵なのだ。
上手くヘッドショットを決めるか、あるいは敵のHP以上のダメージを与えると、キルショットカメラによる演出が入る。
ミッション最後の敵を倒した時は、さらにスローモーション演出も加わり、グッと達成感を覚えることができるだろう。
ミッションをクリアすると経験値と報酬を貰える。レベルを上げ、装備を強化し、更なるミッションに挑んでいこう。
総合評価
銃撃が全てというゲームであるため、さすがに銃火器のグラフィックにはこだわりが見える。
発砲した時の音もなかなかのもので、スナイプ成功時などのリプレイ演出、いわゆるキルショットカメラなどとも相まって、なかなかの爽快感を作り出している。
ただそれ以外のキャラクターグラフィックや背景などは、お世辞にも良いとはいえない低クオリティ。特に表示された文字の安っぽさなどにはちょっと腰砕けになってしまうくらい。もちろん基本プレイ無料のゲームとしては充分すぎるほどのクオリティなのかもしれないが、あまりに落差があるもので、悪目立ちしてしまうといった印象なのであった。
撃って殺す、という行為が全てであり、それしかない……といった実に簡素なゲーム内容であるというのに、銃撃の完成度の高さや手応えのある演出、骨太なゲームバランスに多彩なミッション、などといった充実した要素によって、なかなか飽きがこないという、ゲームはシンプルこそベストということを改めて感じさせてくれた作品である。
FPSというジャンルは難易度の高さなどによって人を選んでしまうものであるが、本作では移動がなく射撃にだけ集中していればいいということで、FPSはちょっと苦手という人や初心者の方にもオススメすることができるだろう。
またスマートフォンという環境に相応しく、ちょっとした隙間の時間に楽しめるという設計になっているので、休憩のお供に、ストレス解消に、時間潰しに楽しめるゲームである。