Rekoo Japanより配信されている本作は、裏社会のエージェントとして「義体化した少女たち」を操り、電脳世界に飛び込んで人類の敵「グリード」と戦っていくといった、アンダーグラウンドなサイバーパンク世界を描いた3DアクションRPGである。
バーチャルパッドによる簡単操作で、迫力満点のアクションを楽しめるという、スマートフォン向けゲームに最適化されたような作り。オート機能なども充実しているので、アクションゲームが苦手といったユーザーでも充分に楽しめるし、片手間プレイで周回稼ぎすることだって可能だ。
ゲーム内容の部分では類似した作品が多々あるため、目新しさは感じられないかもしれないが、このダークな世界観は強い独自性として映る。プレイアブルキャラクターもたいへん個性的。感性が合うユーザーにとっては、大いに魅力的に感じられる作品といえるだろう。
ストーリー
ゲームの舞台となるのは、22世紀の近未来世界。
そこでは、義体による肉体の強化と、精神を電脳世界にダイブさせることができる技術が確立し、反転していた。
しかしその技術をめぐって、世界大戦が勃発。核兵器の使用によって、地球は荒廃し、人類はその人口の多くを減らしてしまっていた。
プレイヤーは「人類の種の保存」を目的とする「Re:Order教団」のエージェントとして、世界に対して反逆を起こした「グリード」と呼ばれる存在を狩る任務をこなしていくことになる。
ゲームシステム
ゲームを開始すると、まずはチュートリアルとなる。
このチュートリアルのステージが、なんと8クエストもあり、やたらと長いので注意が必要。
操作はきわめて簡単なので、他の同タイプのゲームなどで経験したことがあるユーザーであれば、スキップしてしまってもいいのかもしれない。
チュートリアルが終われば、いよいよ本編開始となる。
プレイヤーはエージェントとして、様々なキャラクターを操ってミッションに挑んでいく。
ステージ数は多く、ボリューム満点。
進めていけば、ハードモードや対人戦など他コンテンツがどんどん解放されていく。
やり応えは充分すぎるほどある。
操作はバーチャルパッドで。
最大3人のパーティを作り、その内の1人を直接操作して、敵を倒していく。
ユニットのアイコンをスワイプすれば、固有の奥義を繰り出すことができる。
キャラクターや武器は、スマートフォン向けゲームお馴染みのガチャで。
契約と発注という、世界観を反映した名称となっている。
とにかくキャラクター数が多く、バリエーションも豊か。
きっと好みのキャラクターに巡り合えるはず。
ただ、個別エピソードなどが薄いというのが、ちょっと残念なところ。
キャラクターはもちろん育成可能。
武器も強化してランクアップなどができるようになっている。
膨大なコンテンツも本作の魅力の1つ。
週3回だけ開かれるギルドバトル「教団戦」は、最大80人のプレイヤーが入り乱れる大規模バトルとなっており、たいへん遊びがいのあるものとなっている。
グラフィックや音楽
グラフィックはまずまずといったところ。特段に美麗というわけではなく、どちらかというと前世代のCGといった感のある粗さであるが、アクションのモーションや演出面が優れており、迫力は充分に感じられる。決して低クオリティな作品というわけではない。
そこに良質な操作性と、テンポよく切り替えられるゲームモードが加わったことで、白熱の3Dアクションバトルを楽しむことができるようになっている。
さらに、個性的なキャラクターはアクションのタイプも多種多様で、新しいキャラクターを獲得する度に新鮮なプレイ感を楽しむことができるだろう。飽きが来にくい作りといえる。
総合評価
同社の作品「スタートリガー」は、まんまマトリクスかリベリオンという雰囲気であったが、本作は明らかに攻殻機動隊を作ったという空気でいっぱい。このように、コンセプトが実に分かり易いので、ちょっと触れただけでゲームの全体像が見える。自分に合うか合わないのかの判断がすぐにできるはずだ。
合うならば、ボリュームもゲームモードもキャラクターも豊富な作品なので、長く遊び続けることができそう。冒頭こそアリスなど美少女キャラクターがメインのように感じられるかもしれないが、ゴツゴツした男性キャラクターや、老婆などユニークなキャラクターも揃っており、ゲームを進めるほどに世界観が広がっていく。男女問わずに楽しめるはずだ。