本作は世界的玩具「レゴ」より、2011年から発売されている大人気シリーズ「ニンジャゴー」のゲーム化作品で、ステージ内を移動しつつ敵忍者をバッタバッタと薙ぎ倒すといったシンプル系アクションゲームとなっている。
仮想パッドをタップしての、左右移動とジャンプ、攻撃、といった操作しかなく、小さな子どもでも気軽に遊ぶことのできるシンプルさではあるが、ゲームレベルは昔のファミコンソフトほどの高さとシビアさがあり、かなりのテクニックを要求されるといった、なかなか骨太な内容。
ストーリー
実は「ニンジャゴー」というシリーズは2012年からフルCGのアニメ化がなされており、既にシーズン6にサブシーズン1といった、かなりの歴史を重ねている。しかも放映は北米にイギリス、そして日本と、多くの地域で、人種を超えて愛され続けているのであった。
アニメの内容はB級アクションものというか、海外の方が想像するような「間違った忍者像」でキャラクターたちが描かれており、我々日本人としては愉快な超能力バトルものとして楽しむことができるだろう。
そんな作品内容がきちんと反映された本作では、様々なタイプのニンジャたちを操作することができ、炎や雷などド派手な攻撃を繰り出すことができる。
エネルギーを集めてゲージを満タンにすると、ニンジャたちの師匠である「ウー先生」が出現。無敵状態で敵を一掃できる無双モードが気持ちいいぞ!
ゲームシステム
ステージを選んでゲームスタート。クリアすれば次々と他のステージも解放されていくといった仕組みになっている。
ちなみにチュートリアルなどは一切ない!そんなものはない!いきなりの実戦……それがニンジャの厳しい世界なのである。
使用できるキャラクターはアニメと同じくカイ、ジェイ、ゼン、コール、ロイドの5人。スーパー戦隊のように5色が揃っているぞ。
炎や雷などのタイプに分かれており、それぞれ異なった攻撃を繰り出すことができる。
ステージに出現するキャラクター色の球を取ると交替となり、全ての色球を集めると、黄金の鐘が出現。これに触れるとアニメのシーズン2で登場したゴールデン・ニンジャに変化し、一定時間強力な攻撃を放出し続けることができる。
またゲージを最大まで溜めることで「ウー先生」が出現。いわゆるスター無敵状態となり、無双プレイが可能となる。
そう、本作は先生にチェンジでもしないかぎり、ニンジャパワーによる無双などはできない、ちょっとシビアな難易度となっている。
攻撃ボタンをタップしていれば勝てるなどといったことはなく、一撃では倒せない硬い敵もぞろぞろ出てくるので、常に距離を考え、基本的にはヒット&アウェイを常としなくてはならない。
また敵は左右からだけでなく、上からも降ってくるので、位置取りも肝心となる。
しかし硬い相手には背後を取る必要があり、またステージを制圧しきるには球集めも必要となるので、ステージ1から一筋縄ではいかない手応えを感じられるだろう。
本作ではゲーム中に取得した経験値を使って、攻撃力や移動力を強化できる育成要素も若干ながら存在するので、行き詰ったらまずは強化に努めよう。
強化すれば属性攻撃も変化していくので、より楽に戦うことができるようになるだろう。
総合評価
ヌルヌルと動くCGやド派手なスキル攻撃の演出など、グラフィックな見事なもの。
特に、敵を倒したり倒された時に身体がバラバラになるといった「レゴ感」というか「ブロック感」がかなりよくできていて、なかなか面白い。
ステージがだいたい何処も同じ設計なのはちょっと惜しい気もするが、背景の作り込みなどは良く、視覚的には充実感があるように思う。ステージ1にはシーズン1で出てきたサムライXの巨大ロボットも背景に映っていて、アニメシリーズのファンとしてはちょっと嬉しかったり。
シンプルなゲーム内容でありながら難易度はやや高めという、昔のファミコンソフトを彷彿とさせるものがあり、どことなく懐かしさすら覚えるものがあった。そういった点から、オールドゲーマーや、骨太なアクションゲーム好きにオススメできるだろう。
ただステージは、変化するのは背景だけで、特に仕掛けなどの変更もなく、敵もたいしてバリエーションがあったりはしないので、少しやればすぐに飽きてしまう人も多いかもしれない。この単調さをあえて楽しめる人にしか、面白さを感じることはできないだろう。