ドラゴンシューターのアプリ評価

『ドラゴンシューター』はシューティングとRPGの要素を合わせたアプリで、クラシカルでオーソドックスなシューティングステージをクリアしつつ、アイテムを収集したりキャラクターを育成したりしてシナリオを進めていくというスタイルのシューティングRPGゲーム。

シューティングの反射神経と巧みな操作、そしてRPGの戦略性を求められるゲームである。

人族と竜族と魔族が争う世界に、英雄たちを操作してドラゴンの伝説を追い、世界の平和を取り戻す……というのがだいたいのあらすじのように思えるが、オープニングシナリオの文章がつわたりにくかったので、動画でご確認を！

剣と魔法の王道ファンタジーものであることだけはよくわかるので、とにかくゲームを進めていけば少しずつ理解できるようにはなっている。

またキャラクター個別のシナリオは豊富なので、やればやるほど物語の深みは増していくことだろう。

ゲームシステム

ゲームを開始すると、すぐにプロローグとなるチュートリアルが始まるので、指示に従って操作していこう。といっても、基本的にはよくあるシューティングゲームになっており、特に目新しい部分が無いのが残念。

変わっている部分はといえば、自機が画面の３分の１部分までしか移動できないことや、ボム攻撃がメンバー交代の際に発動するという点だろうか。スマホゲームとして片手操作が基本なのだから仕方がないシステムなのかもしれないが、ある意味では昔のゲームっぽい感じもあって嫌いではない。

攻撃ボタンもなく、攻撃は自動的に連射されている。プレイヤーがすることは画面を指でなぞって自機が敵の攻撃に当たらないように移動させることだけだ。

ただ画面に指を置くということは、もうそれだけで画面が隠れてしまうので、敵の攻撃どころか自機すらよく見えなくなるというシューティングゲームとしては致命的な欠陥があるのが困りもの。

自動戦闘のボタンを押せば、全て自動で戦ってくれるというシステムも搭載されているので、操作にどうしても慣れなかった人にはありがたい救済となるだろう（そうすると何のためにシューティングというゲーム形式なのか疑問に思ってしまうのだが･･･）。

パーティは数多くの英雄の中から３人を選び出して編成する。

ボム効果もある英雄交代には制限があり、一度交替するとゲージが溜まるまで再び交替することはできない。英雄には火・水・木・光・闇といった属性があるので、敵との相性を考えながら編成をしよう。

RPG要素として、英雄は強化することができるので、ステージが難しく感じられたら、まずはレベルを上げてみたり、ルーンと呼ばれるアイテムを装備させたりと強化してみよう。

英雄それぞれのエピソードも用意されているので、個々の物語を進めながら愛着の湧いたキャラクターを育成していくというのもRPGならではの楽しみ方だ。

新しい英雄はステージドロップの他にはガチャで手に入れることができる。
課金する以外にも、クエストで得た宝石を使えば回すことが可能。

一見美しく見えるグラフィックであるが、表情が一切変わらないので少し気持ち悪さを感じてしまう。またよく絵が動いているように見えて、実際はパペットのように関節部分がカクカク動いているだけという、余計に不自然に見えるだけの見せ方。

あとはとにかく女性キャラクターの胸を揺らすことにだけ執心しているといった浅はかさ。

見せかけばかりの派手さというものしか感じられない。
広告を出しすぎて画面がとにかくゴチャゴチャしているのもマイナス。

バラエティに富んでいるように見える英雄たちも、今時にしてはそれほど数が多いわけでもなく、また魅力的に感じられるキャラクターが少ない。

結局ただの避けシューティングなのだが、もう少しプラスアルファの要素や、何かしらのコンテンツが欲しかったところ。

致命的なのはやはりシューティング中は自分の指で自キャラが見えなくなるという点。
片手で操作できるなどスマホゲームらしい工夫はたしかになされているが、それがかえってシューティングゲームとしてはマイナスな部分になっているようにも思う。

操作性が悪くても、キャラを強化すればクリアはできる！というのもまたスマホゲームらしいライトユーザー向けの作り方かもしれないが、それこそ本末転倒である。

広告がやたら多く、ダメージを受けた時にもステージをクリアした時にも一々震動するなど、不快しか覚えない理解できない作りにもひたすら首を傾げてしまう。

ただダンジョンモードでの大量稼ぎができるなど、このゲームが最優先にしていることはお手軽に爽快感を味わえるということはよく伝わってくる。ゲーム全体としてはそこそこの完成度なので、ちょっとした時間の隙間にシューティング、という遊び方ならば長く楽しめるだろう。