本作は、多種多様なスーパーカーを自由に使い、チューンアップやカスタマイズを施し、１ＶＳ１のスピード勝負に挑むカーレースゲームである。

ハンドル操作どころかブレーキすら必要とされない、アクセルのみの超簡単操作でありながら、世界最高峰ともいえる超高クオリティのグラフィックによって、世界中で注目を集め、なんとシリーズ累計１億ダウンロードという大記録を達成している。

この２０１７年の最新作においては、更なるグラフィック進化を遂げており、フェラーリやマクラーレンなど、多くの者が憧れるようなスーパーカーが実名のまま登場し、車体の光沢から内装までもが忠実に再現されている。車好きのユーザー必見の作品といえるだろう。

ストーリー

主人公（プレイヤー）は、ある日ふとしたことから走り屋チーム「ピット・ロウ」に入り、ドラッグレースという、ストリートスピードレースの世界に足を踏み入れることになった新人ドライバー。

初めのエピソードでは、チームのメカニック「ジェス」の車を盗んだ街の走り屋ギャングたちとの戦いが描かれる。

映画ワイルドスピードを思わせるようなアウトロードラマが豪快に展開していくので、アメリカの娯楽映画やテレビドラマが好きなユーザーでも、本作を大いに楽しむことができるかも。

ゲームシステム

コンシューマーゲームのワンシーンにしか見えないグラフィック。

もちろんこれはムービーシーンだけのクオリティというわけではない。

車はこの高密度なグラフィックのままホーム画面に表示されるし、レースをひた走ってくれる。

音や光の表現も実に美しく、見ているだけでテンションが上がってくるようだ。

レースはとにかくタイミングが命。

まずはカウントダウンに合わせてアクセルを踏み、上手くスタートを切ろう。

レース中は、メーターの針が緑色の位置に達したところで＋ボタンをタップしてギアチェンジし、車を加速させていく。

ニトロボタンを押せば一気の加速も可能だ。

レースに勝利して得た賞金を使い、どんどん車をカスタマイズしたり、新しい車を購入したりしていこう。

ストーリモード以外にも、ライブレースやランキング戦などの対人戦コンテンツがあり、成績に応じて豪華な報酬を獲得することができる。

ライブレースではレース前に賭け金をベッドできるという、ポーカー勝負のような駆け引きの面白さを味わうこともできるだろう。

ストーリモードでは、合い間のアドベンチャーパートを楽しみながら、様々な相手との勝負を楽しむことができる。

まずはこのストーリモードを進め、その賞金や報酬で、対人戦でも渡り合えるような速い車を作り上げていこう。

グラフィックや音楽

よりリアルなグラフィックへと進化を遂げた本作では、細部からパーツの質感に至るまで、実に忠実な描出がなされており、まさしく最高峰といえる高クオリティゲームとなっている。

また単に写実的なだけでなく、カスタマイズの自由度の高さやその巧みさなど、ゲームとしての特徴、いやゲームでしか味わえない面白さもきちんと用意されていることなどは、また高く評価することができるだろう。

普通なら恐れ多くてとても改造などできない（それ以前に乗ることもできない）フェラーリのような超高級車でも、カラーチェンジやボディデザインの変更などを好き勝手に行うことができるのはたいへん魅力的な要素だ。

またアウディやミニといった外車だけでなく、スバルやトヨタといった国産車も実名で登録されているので、車ファンでなくとも慣れ親しみを感じることができ、きっと気楽に楽しむことができるはず。

総合評価

直線のスピードだけを競い合うといった単純性はゲーム性の薄さのように感じられるかもしれないが、実際にやってみると、一瞬のタイミングで勝負が決するレースという、実に絶妙なゲームバランスの上に成り立った作品であることがよくわかる。

それに加え、グラフィックが綺麗であるというだけでなく、レースシーンの疾走感を表現する演出の数々が巧みなこともあって、毎レースかなり白熱し、単純であるというのになかなか飽きが来ない。

１レースにかかる時間もとても短いので、車好きやレースゲーム好きのユーザーでなくても、程好い暇つぶしゲームとして楽しく遊べるはずだ。広くオススメできる作品である。