本作は、銃火器や戦闘機などの各種現代兵器を駆使して戦う海外製ミリタリー系タワーディフェンスゲームで、タイムラグのない軽快なリアルタイムの対人戦を楽しめることを売りとした作品である。
指揮官として自由にユニットを組み合わせて軍(デッキ)を編成し、自陣を守りながら敵陣を破壊していくのが実際のゲーム内容。タイミングを見計らってユニットを繰り出していくのは、よくあるタワーディフェンス系の内容そのままだが、ユニットとは別に自陣のマシンガンで敵を迎撃できる点などにオリジナリティが見られる。
1ゲーム3分というコンパクトさによりストレスがなく、どこまでも心地好く楽しめるゲームとなっている。
ストーリー
対人戦がメインの洋ゲーということで、特にストーリーは用意されておらず、好きに遊べよ!という潔さに満ちている。
ユニットも多種多様に用意されているが、それぞれに個性や設定は付いておらず、イラストからプレイヤー自身で推し量っていくしかない。
ただユニットカードに書かれた説明文に妙な味わい深さがあり、思わず笑ってしまうことも。
ゲームシステム
ゲームを開始すると、まずはチュートリアル。
そもそものルールやシステムが簡単なものなので、女性キャラクターの指示に従って操作していけば、すぐにゲーム内容を完全に理解できるはずだ。
チュートリアル戦を数回こなせば、レアユニットを好きに選択して獲得したりもできる。
基本的には、バトルを繰り返し、獲得した報酬で自軍をさらに強化し、上のランクを目指していくというのが、ゲームの内容であり、目的でもある。
アイテムなどを入手できるクレート(宝箱)は、時間で開いたり、スコアで開けられたり、課金や広告動画視聴で開けることができる。
バトルは、一定時間ごとに互いの陣地から吐き出される雑魚ユニットをマシンガンで迎撃してポイントを貯め、その集めたポイントを消費してデッキに組んであるユニットを出撃させていき、敵陣地の破壊を目指す。
フィールドは右と左の2レーンに分かれており、戦況に応じてどちらにユニットを投入していくかを瞬時に判断していかなくてはならない。
ただデッキに組めるカードはユニットだけでなく、範囲攻撃や防衛設備設置など様々なものがあるので、ユニットを出しているだけでは簡単に一掃されてしまうこともある。
なので、カードそれぞれの特性を見極め、侵攻と防衛、ルートの状況といった、戦場全体のバランスを考えて戦っていく必要があるだろう。
グラフィックや音楽
いかにも洋ゲーといった独特のデザインは、日本人にとっては好き嫌いが大きく分かれるところかもしれないが、ピクサー映画などで慣れている映画ファンや若いユーザーには特に抵抗もないのかも。
ユニットの細かいアクション1つ1つまで丁寧に描いたグラフィックは見事なもの。見ているだけでも楽しい気持ちになれる。
爆発音などのサウンドもしっかりしており、全体的にクオリティは高い。
敵陣と向かい合う形のゲーム画面は、広がりこそないが、臨場感はかなりある。とりわけマシンガンで迎撃という独自性のあるシステムに、さらに大きな意味を与える効果にもなっているように感じられた。
総合評価
基本的にはよくあるタワーディフェンスゲームであり、シンプルゲームともいえる内容であるが、だからこそ誰もがすぐに簡単に操作やルールを把握することができ、気楽に遊ぶことができるものとなっている。
それでいて、やはりマシンガン迎撃の爽快感と面白さは実に興味深く、体験してみる価値のあるものといえる。基本プレイ無料なので、まずは1度お試しでプレイしてみてほしい。
1プレイがきわめて短いわりに達成感があるという点も、スマートフォン向けゲームに相応しく、高く評価することができるだろう。ちょっとした空き時間の暇つぶしや、休憩時間のリフレッシュにも適したゲームといえるだろう。