白猫テニスのプレイレビュー

白猫テニスは２０１６年８月１日からサービス開始となったばかりのコロプラ最新作で、同社の大ヒットアクションＲＰＧ『白猫プロジェクト』のキャラクターを使ったスピンオフ作品であり、内容は本格テニスゲームとなっている。

コロプラ製のゲームではお馴染みの、感覚的操作を楽しめる「ぷにコン」も勿論搭載されており、指一本の簡単操作で、移動からスマッシュにボレーにと、自由自在にキャラクターを動かして、臨場感あるテニスマッチを楽しむことができるのだ。

白猫ファンを対象としたキャラクターゲームである以上に、スマートフォンという環境を活かしたオンライン対戦など充実したコンテンツなどにより、テニスファンやスポーツゲームファンも楽しめる作りとなっている。

ストーリー

舞台は『白猫プロジェクト』の世界。どうやらテニスがブームとなっているようで、主人公たちは飛行島にテニスコートを作ってテニスを楽しんでいるようだ。

ヒロインのアイリスとの練習試合を終えた主人公は、対戦相手を探して世界の果てを目指すことに！

様々な場所でライバルたちと対戦しつつ、全国のプレイヤーが集う「タワー」の制覇にも挑んでいこう。

白猫プロジェクトのキャラクターたちがテニスをする。それが本作の導入部であり、全てでもある。とにかくテニスをして、相手に勝てばいいのだ。細かいことはどうでもいいのだ。

それはさておき、ステージを進めていけば、きちんとフルボイスでストーリーが進行していく。

ボリューム満点なので、作品ファンだけでなく、声優ファンも楽しめることだろう。

タウンを移動して様々なＮＰＣと戦う「ツアー」モード、他プレイヤーとリアルタイム対戦を繰り返し上層階へと昇っていく「タワー」モード、更にはイベントステージやフレンドとの対戦など、配信開始から間もないわりには、もうかなりのコンテンツが揃えられている。

それぞれの挑戦には行動力など一切必要としないという、コロプラゲームお馴染みの仕様となっているため、いつまでも遊び続けることができ、やり応えはかなりある。

移動もショットも全て指１本あれば操作可能なシステムになっており、感覚的なテニスプレイを楽しむことができる。

自キャラの周囲に表示されたライン内にボールが飛び込んできたところを、タイミングよくタップかスワイプして、ボールを打ち返していこう。

ボールを打つ度に必殺技ゲージが溜まり、満杯になると強力な必殺ショットを放つことができる。ここぞという時に決めよう。

プレイするうえでの注意点としては、移動やショットにはスタミナを消費するのだが、初期キャラクターは数値が低すぎて、すぐにスタミナ切れを起こし、普通に動けなくなってしまうことか。

本作では３人まで試合中でもキャラクターチェンジをすることが可能だが、序盤ではその交代要員も少ないので、育成できるまではちょっと苦労するというか、ストレスを感じてしまうかもしれない。

タウンのＮＰＣ戦と、タワーの対人戦を繰り返すことで、どんどんキャラクターを育成していくことができ、さらにガチャポイントを獲得できたり、ガチャゲージをいっぱいにするとレアガチャチケットが貰えたりと、やり込み度がかなり高いため、ついついあと１ゲームと、いつまでも遊び続けてしまう。

コロプラ安定の高クオリティといったところか、３Ｄで描かれたキャラクターたちは、皆可愛く楽しく動き回る。必殺ショットのエフェクトやカットイン演出などはとにかくカッコよく、決まるとかなりの爽快感を覚えることができるだろう。

またホームやメニュー画面の見易さと遊び易さは、スマートフォン向けゲームとして完成されたものであり、さすがという他ない。

キャラクターの網羅やお馴染みの「ソウルボード」による育成など、まさに油断なく作り込まれており、『白猫プロジェクト』のファンであるならば間違いなく楽しめる作品といえるだろう。

ただそれだけに、またガチャに苦しめられる日々が始まってしまうかも。お気に入りのキャラや強いキャラが手に入らないのはかなり悔しく、ついつい課金してガチャを回してしまうという恐ろしさがある。

逆に本作は、作品ファンではない一見さんの方が気楽に楽しめるのかもしれない。テニスゲームとしての作り込みはかなりのものがあるので、テニスゲームやスポーツゲームが好きな方には最適な作品ともいえるのだ。

そしてとにかく操作性の良さと全体的な遊び易さは、誰でも気軽に楽しく遊べるゲームとして成立させており、これからますますプレイヤー人口は増加していくように思える。

しかしながらそれだけに、初期キャラクターのスタミナのなさによる操作性の悪化、ストレス発生は、どうにか改善していただきたいと感じられた。