『戦魂 -SENTAMA-』は戦国時代を歴史に忠実に描いたスマートフォン向け本格戦国シミュレーションRPGアプリ。

プレイヤーは一国一城の主となり、自国を発展させ、史実に残る戦場を様々な有名武将たちと共に駆け抜けるのだ。

ゲームでは都市開発のシミュレーション性と、武将育成のシミュレーション性といった２つの要素を同時に楽しむことができるようになっており、また歴史を辿る旅に出ることができる作品でもある。

歴史、特に戦国時代の歴史が好きな方にとっては、神ゲーとなりうる戦国アプリ。プレイする価値は十分にあるので、是非プレイして頂きたいおすすめ作品！

ストーリー

時は戦国時代。物語は尾張の織田信長が台頭するところから始まる。プ
レイヤーは一国一城の主となって、国を栄えさせ、戦国大名としてのし上がっていくのだ。

初期シナリオとして「織田伝」が用意されていて、史実に忠実に沿った物語が展開される。

ゲームシステム

シナリオが進めば「武田伝」などがどんどん開放されていく他、限定イベントシナリオとして全国様々な武将や大名たちの物語が公開されていく。

オープニングを堪能したところで、あとはチュートリアルに従って動きつつ、ゲーム内容を把握していこう。

まずは肝心要となるのは、自分の領地を発展させて国を豊かさにしていくことである。初めは小さな砦のような城しかないが、広大に空き地に製材所や商館などを設置し、資材を増加できるようにしていこう。

そして蓄積された資材を使って、城をアップグレードすれば、どんどん設置できる数が増え、やれることも増えていく。

合戦には部隊を進攻させる戦場マップのパートと、部隊同士がぶつかり合うバトルパートの二つがあり、まずは戦場マップで自軍の部隊を１ターンに１マスだけ動かしていく。

敵軍と同じマス目に止まるとバトルへ移行するのであるが、この時にマス目に侵攻した側が常に先攻となるので、敵部隊との相性を考えるだけでなく、チェスのような戦略性も必要となってくるのである。

バトルパートは編成した五人の武将の内から三人を選択して投入する方式で、先攻後攻の交互に攻撃し合い、どちらかが全滅するまで続く。

攻撃により戦技と呼ばれるゲージが溜まると、ゲージ消費で固有スキルを発動することができる。大迫力の必殺技だけでなく、回復や特殊効果など様々な種類があるので、状況に応じて使い分けていきたい。

また武将には「即」とついたスキルがあり、これは条件さえ適合すれば問答無用で発動するようになっている。例えば武田信玄には史実の実績によって、徳川家の武将に大ダメージを与えられる特性があったりする。

こうした歴史がわかればわかるほどニヤリとしてしまう仕掛けが随所に散りばめられているのだ。

武将はスマホアプリゲームではお馴染のガチャなどで獲得することができる。戦国時代ということで、魅力的なキャラクターたちがわんさかいるので、キャラクター集めにどうしても熱中してしまうことだろう。

イベントガチャだけでなく、コラボキャラクターなども頻繁に投入されているので、楽しみは尽きない。

グラフィック・デザイン

キャラクターデザインは硬派というか、しかし劇画ほどは男くさいないもので、とにかくかっこよさを前面に押し出したような、女性向けを意識したような雰囲気である。

戦国時代が舞台であるので、当然男キャラクターの方が圧倒的に多いわけだが、お市の方や井伊直虎など実在の人物たちはちゃんと登場する。

ただそれも奇抜さのない落ち着いたデザインで、ここでもとにかく歴史に対して真摯に向かい合っているような印象を受けた。製作陣の熱い拘りを感じる。

この他、城を行きかう人々を見ていると、妙にリアルに作られていたり、合戦などのシーンでも一人ひとりの将兵がしっかりと描かれているのが素晴らしい。

総合評価

よくある武将集めが目的のキャラクターゲームかと思いきや、歴史を忠実に描こうとする本格さと、拘りを感じる細やかな作り込みの数々に圧倒され、基本無料の携帯端末ゲームとは思えないほどの重厚感のある世界にどっぷりと浸かることができる。

本格さは雰囲気や世界観だけでなく、戦略ゲームとしての作り込みにも現われていて、兵科の相性や攻撃のタイミングなどはよくよく考えられた作りとなっており、かなりの手応えを感じる。

しかしそれでいて、内政モードをやり込まないとシナリオを先に進められないなどといったことはない、ほどよいゲームバランスが設定されており、空いた時間にサクッとシナリオを進めていける手軽さもちゃんと作られているのがまた高く評価できる。

歴史を知らない、歴史に興味がない、といった層には響かないかもしれないが、歴史ファンやシミュレーションゲームファンにとっては、これ以上なくハマれるゲームとなるかもしれない。