本作は、最大４人同時プレイが可能なリアルタイムクイズバトルＲＰＧで、４択問題や穴埋めパズルなどの様々な問題を解くことで攻撃を加え、異世界にある「世界図書館」から逃げ出した「アーカイブ」を捕獲する、といった内容になっている。

パーティキャラクターの育成やスキル攻撃といったＲＰＧらしいシステムも備わっているが、最も必要なのはプレイヤーの知識力。得意ジャンルで勝負をかけ、苦手なジャンルは他のプレイヤーに助けてもらおう。

スタミナ制限などは一切なく、好きなだけクエストを進めたり、他プレイヤーの応援要請に応えたりすることができる。

こうした気軽に参加できるマルチプレイシステムのおかげで、クイズが苦手なプレイヤーでも、きっと楽しむことができるだろう。

ストーリー

古今東西の書物が眠るという「世界図書館」で事件が起き、収蔵されていた「アーカイブ」…本の記憶のような存在が、人やモンスターの姿になって、図書館の外に飛び出してしまった。

「アーカイブ」を追って、異世界から現実世界へと向かうための通路を開く司書たち。

その通路は、なんと主人公（プレイヤー）の部屋のクローゼットへと繋がってしまう。

思わぬ出会いから「アーカイブ」の捕獲を手伝うことになった主人公は、臨時司書となって、様々な書物とのクイズバトルに挑むことになるのであった。

ゲームシステム

配信から間もないためか、まだまだコンテンツ数は少なく、発展途上という段階に見える。

ただイベントステージやギルド機能などはきちんと更新されているので、今後の展開に大いに期待したいところ。

基本的にはストーリーを進めるためのクエストモードを進めていこう。

ステージに挑むパーティは、ドロップやガチャで獲得した「アーカイブ」をユニットとして、メインに３体、サブに４体を編成したもの。

ただし「アーカイブ」にはそれぞれ勇・愛・理・奇の属性（クラス）があり、メインの３体は同じ属性で揃えなければならないという制約がある。

その制約がかからないのが、チュートリアルで仲間になる「キュウタ」のような特殊な存在だ。

ステージの前後には、アドベンチャーパートが挿入されることもある。

テキストが良いだけでなく、アニメや漫画表現などを多用した、にぎやかで楽しい作りとなっているので、かなり面白い。

バトルは、始めに表示される４ジャンル＋各難易度の中から好きなものを１つ選び、解答していくというのが、最も基本的な形式。

正解すれば編成したアーカイブが攻撃をしてくれる。不正解や時間切れでは逆にこちらが攻撃を受け、ダメージをくらってしまう。

解いた問題が難しければ難しいほど、敵に与えられるダメージは増大する。

またスキルゲージが溜まったら、使用することで敵に大ダメージを与えたり、味方を回復したりもできる。

グラフィックや音楽

グラフィックを中心に、かなりの高クオリティ作品。

なかなか個性的なデザインのキャラクターや「アーカイブ」たちが、豊かなエフェクトや演出によって表現され、プレイヤーをとことん楽しませてくれる。

さらにテキストが愉快痛快なだけでなく、プロローグなどには漫画表現まで用いられており、飽きることなく物語を進めていくことができる。

主役たる可愛い女性司書たちには、大橋彩香、松井恵理子、高橋李依といった、大人気若手女性声優がキャスティングされており、若いファンやアニメ好き、声優好きなどのユーザーの興味も大いに引いている。

ゲームデザインもスタイリッシュにまとまったもので、爽快感溢れるプレイが楽しめる。新世代のスマートフォン向けゲームというものを感じさせてくれる、可能性のあるゲームだ。

総合評価

クイズとＲＰＧの融合という作品はこれまでいくつも作られてはきているが、そこにマルチプレイによる協力というゲームスタイルをしっかりと組み込み、機能させることで、かなりの新鮮味を生み出し、独自性の高いエンターテイメントとして成立させているように思える。

とりわけ、低難易度問題はヒーラー役、高難易度問題はアタッカーといったように、自然とプレイスタイルやジョブに合わせたＭＭＯＲＰＧのような協力プレイができるところなどは、かなり面白味を感じられた。

ゲームデザインや演出面がスタイリッシュで鮮やかなので、常に爽快感を覚えることができるのも、実に良いところ。

クイズゲームファンはもちろんのこと、ＲＰＧファンやパーティゲーム好きなど、様々な層のユーザーにオススメできる作品だ。