GOODROIDとエイベックス・ピクチャーズにより提供されているおそ松さんのニートスゴロクぶらり旅は、タイトルの通り大人気テレビアニメ「おそ松さん」を題材とした作品で、内容は基本プレイ無料のスマートフォン向けすごろくゲームとなっている。
ボードゲームというゲーム内容以上に、テレビアニメの場面や絵を用いた表現やクイズにおみくじといったミニゲーム、そして書下ろしオリジナルのストーリーをボイス付きで喋りまくるキャラクターたち、さらには兄弟の部屋をカスタマイズして好きな「松」を配置したりといった、キャラクターゲーム性の強い作品となっている。
テレビアニメで悶えた女性ファンたちこそ最高に楽しめるゲームといえる。
ストーリー
ストーリーはゲームオリジナルで、テレビアニメ版と同様に破天荒でドタバタなナンセンスギャグが飛び交う内容になっている。
相変わらずニートな6つ子たちは、その日もゴロゴロと寝転がって暇そうにテレビを眺めていた。するとある時、ニュースで「東京都内で1年間に届けられた現金の落し物は33億円」という情報を聴き、とにかく働きたくないけどお金はほしいというクソニートの6つ子たちは「じゃあ全国に落ちているお金を拾って億万長者になろう」と行動を起こす。
ルーレットを回し、全国各地を巡りながら、落ちているお金を拾いまくるといった、なんとも壮大なんだか貧しいんだかよくわからない珍道中が幕を開けるのであった。
公式による紹介
大人気アニメ「おそ松さん」に登場する6つ子たちと日本を旅するゲームが登場!6人のニートたちと日本を旅して、目指せ億万長者!?
◆物語の始まり◆
今日も6つ子たちは、やることもなく家でダラダラと過ごしていました。すると、なんとなくつけていたテレビから驚きのニュースが流れてきたのです。
『東京都に1年間で届けられた現金の落し物は33億円』
…道端に33億円もの大金が落ちている!?しかも東京都だけで!!これは、全国に落ちているお金を拾い集めたら億万長者も夢じゃない!?
そう思い立った6つ子たちは、それぞれの野望のもと日本全国、金集めの旅にでるのでした。
◆遊び方◆
1、ルーレットで目的地を決定!サイコロを振ってゴールを目指そう!
2、スゴロク内で「お金」や「松チケット」を集めよう!
3、集めたお金やチケットを使って、自分だけの「ドールハウス」を作ろう!
「おそ松さん」に登場するキャラクターたちが遊びに来てくれるかも…!?
ゲームシステム
ニートなのに全国をアグレッシブに行脚する6つ子たち。
ルーレットで目的を決め、サイコロを振って出た目を進むゲームが基本であるが、行く先々でイベントが発生し、アドベンチャーパートによる会話劇も楽しむことができる。
6つ子は揃ったまま移動するので、どの「松」を推していてもちゃんと楽しめるようになっているのだ。
……といったように、作りは完全に作品ファン向けである。
ゴールの県に到達できれば、その場所に因んだストーリーも展開するので、ファンにはたまらないものがあるだろう。
お金マークの付いたガマグチの置いてあるマスに止まるとお金を拾うことができる。
Qというシルクハットの置かれたマスはクイズ、サイコロの置かれたマスは追加の出目、他にもおみくじなどのミニゲームやイベントシーンの挿入などもあり、なかなかにぎやか。
サイコロはスタミナ制で、時間によって回数が回復する。
例えばクイズは初級・中級・上級と難易度を選択できるようになっており、松への愛を極めたファンはぜひとも上級を選んで難問に挑み、高額報酬をゲットしていただきたい。
……難易度は中級でもけっこうなものだったので、挑む前には原作のテレビアニメを全話見直しておく必要があるだろう。
目的到達を積み重ねて旅レベルを上げると、オリジナルエピソードが解放されるなどの恩恵がもたらされる。
また本作最大の特徴として、松の部屋カスタマイズがある。
ゲーム中に拾ったお金を使用、あるいは「課金」することで、6つ子の部屋を自由に改装したり、家具を置いたりして、自分の好きな「松」を思う存分に愛でることが可能となる。
頭を撫でたり着替えさせたり「お金をあげたり」して好感度を上げ、ラブラブな会話を楽しもう。
なんとARモードでの記念撮影も可能。二次元の境界を超え、推し松と好きなだけイチャイチャすることができるのだ。
……これはたいへん「危険」なゲームである。
グラフィックやBGM
できるかぎり原作アニメの表現と雰囲気を描くというコンセプトが大前提であるため、グラフィックの評価などはファンであるかそうでないかで大きく評価が分かれるところだろう。いやそもそもファン以外は軽々に手を出せる雰囲気のゲームはないか。
ボイス200種類以上や、カスタマイズ衣装の豊富さなど、全てがファン向けに作り込まれているので、楽しめる人はとことん楽しめる作品といえるだろう。
総合評価
完全なるファン向けキャラクターゲームなので、評価はファンであれば最高、そうでなければチュートリアルを終えるのも厳しいものがあるかもしれない。
なにせ頭を撫でて好感度を上げ、ハートマークを飛ばすのが、本作が最高に盛り上がるところなのだ。さすがにファンでなければプレイするのは難しいものがある。
だがそれだけに、ファンにとっては天国ともいえるゲームになるだろう。課金しすぎないように、どうか注意していただきたい。
それにしても広告表示が多すぎるのにはまいった。ゲーム中、何度も誤ってタップしてしまい、広告先に飛ばされてしまい、かなりストレスが溜まってしまった。これはいただけない。